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テーマ:最近観た映画。(40138)
カテゴリ:映画日記
映画「フラガール」のDVDを借りてきて、みる。 すばらしい映画だった。 炭鉱の町に南国のフラダンス、という組み合わせが、なんと言っても小気味よい。 ストーリーや演出のすばらしさは言うまでもないけれど、「踊り」というもの、体を使って踊ることの根源的なちからが、映画の中に閉じ込められているところがすごい。 なぜ人は踊るのか、言葉では言い表せないけれど、エネルギーの塊が画面から伝わってきた。 それは映画の作り手と踊る出演者たちが、うわべの演技でなく本気でフラの中に入っていったからだと思う。 一度見終わってからも、もう一度見たいシーンがいくつもあって、何度も再生ボタンを押す。 特に最後のダンスシーンは圧巻。 じーっと見ていると肌が粟だち、涙が目の表面にじわじわたまってくる。 フラもすてきだけれど、タヒチアンダンスがすてき。 生きている幸せ、女であることの喜び、エネルギーがフラガールたちの全存在から発散されている感じ。 蒼井優ちゃんがどんどん美しくなり、ステージの上でぱあっと光を放つさまと言ったら!人智を超えている。 この人は天才で、女優としてさまざまな人生を生き、見る人の心を動かすために生まれてきたんだろう。 先生役の松雪泰子さんが、台本にはないけれど「先生だから…」とすべてのダンスを練習していた、というエピソードも読み、さらに感じ入る。 そういうことって、映像やせりふに直接現れるわけじゃないけれど、全体の完成度には確実に影響してくると思う。プロ魂… さて、何にでも影響を受けやすい単純なわたし、さっそく「フラダンス習いたい!」と騒いで、くまにあきれられる。 たしかに短絡的すぎる…と自分でも思ったので、まずはDVDの付いた本を1冊手に入れて、体を動かしてみようかな、と考えたり。 机に向かっている時間が長いと、どうしても頭でっかちになってしまう。 ヨーガもすばらしいし、走ることも好きだけれど、どちらも瞑想だからな。 ダンスは表現。体を動かして表現する、という経験がわたしはほとんどないので、余計に憧れが募るのかも。 そうか、表現。 表現することが、理屈や立場、しがらみや長年の苦労から生まれる頑固な信念を軽々とびこえて人の心を動かし、それが連鎖してゆくから、この映画はおもしろいんだ。 ぐっと集中して手を伸ばし、「そこ」に届くよう一瞬一瞬気を抜かずやる。という意味では、踊りも書くことも演じることも同じだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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