596097 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

本読みのひとりごと

本読みのひとりごと

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Free Space

読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

Profile

biscuit5750

biscuit5750

Comments

biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

Rakuten Card

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

Category

2008.08.10
XML
カテゴリ:読書日記


林芙美子「放浪記」読む。
ふしぎな日記だ。
金がない、詩が売れない、腹がすいた、仕事が辛い、捨てた男が恋しい、母も恋しい、いっそ死にたい、さもなければ身売りしてしまおうか。
それらをみな一緒くたに、小気味よいリズムの文章と詩に巻き込んでしまう。
頽廃的なことばかり延々と書き連ねてあるのに、何だか軽妙なのだ。
たぶん、少女時代を過ごした尾道の海のように、根が明るいひとなんだろう。
そして腹の底には、赤いマグマをふつふつとたぎらせている。書きたい読みたい人恋しい。
だから文章が湿っぽくならない。どこか一点がすこんと抜けて、愚痴が愚痴に聞こえない。



平松洋子「おもたせ暦」。
「いただいたものを、その場で開ける。いただいた側が、その場でふるまう」のが、ただの手土産とひと味ちがう「おもたせ」の愉しみ。
そんな贈ってうれしいおもたせの数々が、日記ふうに、写真つきで紹介されている。
折詰の寿司に羊羹、といった王道から、タイ料理のレシピと一緒に材料を贈る、なんて変り種まで、その数50余。
これだけレパートリーがあれば、受けとる側はもちろん、手わたす側も飽きず楽しめるにちがいない。
ページをめくりながら、おなかがぐうぐう音を立てる。

 *

東京へ行ったらこれも買ってみたいな、こっちはあのひとが喜びそう。
なんて思いながら読んでいたら、何だか東京が恋しくなった。
この本には「おもたせ」の紹介と共に、東京の町並みの描写もたくさん出てくるのです。

一度火がついたら矢も盾もたまらず、のどが渇いて水をのみたいような感じで、東京へ行きたい、とつよく思う。
目的なんて決めずに、ただぶらぶら町を歩きたい。
東京に住んでいたころは、ゆったり散歩しているつもりでも、いつも何となくそわそわしていて、ちっとも町歩きが上達しなかった。
田舎時間が体に染みこんだ今なら、もっと町歩きを楽しめるかしら。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.08.10 19:19:48
コメント(2) | コメントを書く
[読書日記] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X