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カテゴリ:読書日記
いいお天気。よく晴れて、涼しい風が吹いてくる。
近くの小学校では運動会をやっているらしい。 「青組、追い上げています」なんてアナウンスが風に乗って流れてくる。 * チャールズ・フレイジャー「コールドマウンテン」を読む。 聞き覚えのない外国の作家の作品を読むとき、それがクレストブックスの背表紙だと、たいてい安心して買いもとめることができる。 思いもよらない作風だった、ということはあっても、外れたことはこれまでに一度もない。 憧れのジュンパ・ラヒリにも、寡作の名人アリステア・マクラウドにも、そうやって出会った。 そして「コールドマウンテン」も、もちろん「当たり」であった。 南北戦争で傷を負ったインマンは、病院を脱走し、はるかノースカロライナの故郷をめざして命がけの旅を始める。彼を支えているのはただひとつの思い、コールドマウンテンに残してきた恋人エイダに会うという希望だ。 同じころコールドマウンテンでは、都会から移り住んできた牧師の娘エイダが、突然父を亡くし途方に暮れている。彼女はルビーという少女の力を借りて慣れない農作業を覚え、生きる力を身につけてゆく。 ロードムービー調の長い作品なので、途中でちらりとラストを盗み見てしまった。 なーんだ、そうなるのか。と半分安心して読みすすめていたら、突然のどんでん返し。盗み見た文章の意味が、180度ひっくり返ってしまう。思ってもみない結末に、しばらく物語の世界から抜け出すことができず、呆然とする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.06 12:46:48
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