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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
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2008.11.05
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カテゴリ:読書日記
大腸内視鏡検査というものを受ける。
体の中に管が入っているって…ほんとうに変な感じ!
詳しくは書きませんが、検査そのものより、腸の洗浄が試練だった。
女としてひと皮むけたかと思うほどの衝撃。
ちなみに結果は「異常なし」でした。ほっ。



マシュー・スケルトン「エンデュミオン・スプリング」を読む。
本と図書館をめぐるファンタジー。
はじまりは15世紀のドイツ。
印刷工場とおぼしき場所が「グーテンベルク親方」の工房だと明かされた時点で、完全にノックアウト。身も心も物語に引き込まれる。
もうひとつの舞台は、20世紀のイギリス、オックスフォード。巨大な図書館と、地下に広がる本の回廊。知の迷宮だ。
主人公の少年ブレークが、選ばれし者しか読むことができない空白の本「エンデュミオン・スプリング」に出会うところから、物語が動きだす。
本好き、活字好きにはたまらない舞台設定で、ストーリー展開も巧み。ファンタジーとしてはもちろん、大人向けのミステリーとしても上質だ。ぐいぐい読ませる本物の力を持っている。

一冊の本を異界との出入り口にしたファンタジーには、たとえばエンデの「はてしない物語」がある。
小さな扉の向こうには、想像の国ファンタージエンが、文字通りはてしなく広がっている。
主人公バスチアン・バルタザール・ブックス(Bが3つ。一度聞いたら忘れられない名前だ)は、異世界を通り抜けることでひとつの通過儀礼を終え、ひと回りもふた回りも大きくなって「こちら側」へ戻ってくる。
本の世界にどっぷりひたるよろこび、読書の快楽を心ゆくまで味わえる傑作だと思う。

「エンデュミオン・スプリング」も、題材の魅力は超一級。
だからこそ、印刷術のあけぼの、魔術や錬金術が入り乱れる500年前の世界を、この作者の筆でもっとのぞかせてほしかったなあ、と思う。
扉を開けた少年が、そこで何を見、何を学ぶのか。もっと読みたかった。
ほかにも、フスカと契約を結んだグーテンベルクのその後や、42行聖書の神秘。フスカの弟子ペーターのはたらき。最後のページを閉じてしまった後も、知りたいことがまだまだ残っている。
あるいは期待を持たせておいて、続編につなげるという作戦なのかしらん。





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Last updated  2008.11.05 23:52:02
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