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テーマ:日々自然観察(9782)
カテゴリ:こころもよう
節分をすぎて、一段階視界がひらけたような気がする。 冬のあいだはうつむき加減だった気持ちが、前をむいて胸をはって歩きたいような感じに変わりつつある。 学校を卒業してひとりだちしてから、この春で6年になる。 いろいろあったなあ。 6年前には考えてもみなかった場所に、今わたしは立っている。 「描きなおせばいい」と言われたのは5年前。 心に描く未来設計図。目の前の現実がそのかたちからずれてきたら、設計図のほうを描きなおせばいい。 「描きなおす」と言ったって、そのための消しゴムも鉛筆も、そもそも新しい図案のアイディアだって、わたしは何ひとつ持っていない。 どうすればいいのよ、となかば腹を立てながら、半分こわれたパンプスのつま先を見下ろして歩いた帰り道を、昨日のことのようにはっきりと思い出せる。 あのころ決定的にうしなわれたものが確かにあって、それはたぶん二度と戻ってはこない。 よく似たものをとり戻すとしても、それはほんとうは「とり戻す」のではなく、一から創りなおすのだと思う。 けれど同時に、かけがえのないものも手に入れた。 人に言われたからじゃない、自分でほしいと思い、手をのばしてつかんだいくつかの大切なもの。場所。 描きなおす、ということばが、こういう一連の流れをさすのだとしたら。もしかしたら。 * 「場所」ということを、今年はすこし意識してみようと思う。 書くことはひとりでできる作業。 だけど何だかこの春は、言葉や本について誰かと話したり、話を聞いたりしたい気がするのだ。 だから今年最初の抱負は、本を置いて外へ出て、自分の中の言葉を人と分かち合うこと。 家の外の「場所」へ、勇気を持って入ってゆくこと。 * 今朝たしかめたら、アクセス数が20万を超えていました。 このブログもまた、わたしにとって大切な「場所」のひとつです。 読んでくださっているみなさんに、感謝と祝福を。 いつも本当にありがとうございます。 そしてこれからもよろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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