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カテゴリ:こころもよう
天気がいいので、網戸と窓ガラスを拭く。 窓ふきには曇りの日がむいているというけれど、拭きたての窓ごしに見上げるのは、やっぱり青空がいい。 雪の季節にたまった汚れを、洗剤でていねいに落とした後、水ぶき。そしてからぶき。 空がくっきり見えるようになった。 太陽の光がさえぎるものなくまっすぐに差し込んでくると、部屋だけじゃなく気持ちまで明るく、しゃきっとする。 音楽はひとつひとつの音が澄んで聴こえるし、活字を読んでもすっと頭に入ってくる。家事ははかどり、いつものお茶もおいしく感じる。 ぴかぴかの窓ごしに、青い空をぷかぷかただよう雲をながめつつ、朝こしらえたお弁当をひらく。いつもより、ゆっくり味わって食べる。 掃除はやはり、汚れを落としてほこりをとる。というだけのものではないのだなあ。 部屋のようすは、わたしの心のありようを、そっくりそのまま映している。 悩んだり、うまくいかないことがあったときは、家のなかのふだん掃除しない場所を無心でみがきなさい、と教えてくれたのは学生時代の恩師だった。 あのときは「そんなものかな」と思って聞いていたけど、今ならその言葉の意味がわかる。 そういえばこのあいだ台所を掃除してから、料理をする時間が前よりもすこし好きになった。 そうしたら、料理の味も、なんだかほんのちょっとおいしくなった気がする。 日々の暮らしは、「すこし」と「ほんのちょっと」の積み重ね。 ささやかな習慣が、人生をがらりと変えてしまうことだって、ある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.05 11:00:24
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