本読みのひとりごと

８月８日は、２回めの結婚記念日でした。
当日の気分で適当なお店に行こう…と言われてそのつもりでいたのだけど、ふたを開けたら、わたしの知らない間に、くまがお店とコース料理を予約してくれていた。



これはスイカのソルティードッグ。
スイカに塩をふって食べているみたいで、すごくおいしかった！

おいしいお酒とお料理で舌もなめらかになり、２年ぶんの思い出などをなつかしく語り合う。
家で食事をすれば、つい目先のことばかり話題にしてしまうから、こういう時間はとても大切。

日ごろからサプライズは苦手と言ってはばからないくまなのに、ずいぶんがんばってくれたんだなあ…としみじみしていたら、デザートのケーキに花火が！立っているではありませんか。
「わあ、花火だ、花火だ」と喜んでいたら、今度はくまからバラの花束が差し出される。
いつもありがとう。
驚いて声も出ないわたし。
お店の人やほかのお客さんにも拍手をもらって、なんだかお誕生日みたい。

お店にいる間は笑っていたけど、外に出たらがまんできなくて、花束を抱えたままめそめそ泣く。
感謝しなければならないのは、わたしの方なのに。

いろんな気持ちが心にうかんだけど、結局ひとつも言葉にできず、子供みたいにしゃくりあげながらくまに手をひかれて帰る。
この２年、いろいろあったはずなんだけど過ぎてみればただひたすらに楽しくて、げらげら笑いながら夢中で遊んでいたような印象ばかりが心に残っている。
何かと後ろむきに考えがちだったわたしが、日々の暮らしをこんなにも楽しいと感じられるようになったのは、やっぱりくまと結婚したおかげなんだと思う。
涙を拭くために花束を抱えなおしたら、甘くやさしいバラの香りが、鼻先をくすぐって夏の夜に溶けていった。



明日から、また新しい一年がはじまる。
３年めの目標は、すぐにいじけないこと。むやみに意地を張らないこと。
来年の今日も、ふたり元気で、笑ってごはんを食べること。