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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
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2010.07.14
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カテゴリ:読書日記


森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」を読む。

ああ!
おもしろい。
どうしたらこんな小説が書けるんだろう、ほんとうに。

森見さんの小説は、文体そのものが快楽なので、いつまでも読み終えたくない。
けれど、ストーリーもなかなかにスリリングなので、早く先を知りたい。
それで、文章をひとつずつゆっくり読みたい気持ちと、どんどんページをめくりたい気持ちのあいだにはさまれて、活字中毒者なら誰でも知っている、あのうっとりするような悩ましさを味わうことになる。

「ペンギン・ハイウェイ」には、大学生が登場しない。京都が舞台でもない。
郊外の住宅地に暮らす、たいへんに頭のいい小学四年生、アオヤマ君が主人公である。
アオヤマ君は小学生ながらいくつもの研究を抱え、それぞれの研究について、毎日きちんとノートをつけている。
ブラックホールの謎に挑む友人のウチダ君、チェスの上手なハマモトさん、スズキ君帝国皇帝のスズキ君など、脇をかためる同級生たちも魅力的。
歯科医院のお姉さんもステキなら、アオヤマ君のお父さんは、ちょっと恋をしてしまいそうなくらいかっこいい。

時間をかけてゆっくり読みすすめるつもりだったのに、中盤から止められなくなって、あっという間に読み終える。
読んだあと、何か涼しい風が心を吹き抜けたようなすがすがしさをおぼえる。
重い読後感ではないのに、時間が経っても「ペンギン・ハイウェイ」の印象はうすれることなく、しみじみと「おもしろい物語だったなあ」という思いが強くなる。

森見さんの新境地、今度こそゆっくり、深呼吸して頭から読みなおそう。

 *

森見さんの文章にすっかりとりつかれてしまい、かれのブログと、amazonで連載している『熱帯』もむさぼり読む。
(amazonの「文学・評論」カテゴリー右側、「MATOGROSSO(マトグロッソ)」のバナーから入れます。直接リンクは貼れないようになっている。同じコーナーには、わたしが青春?をささげた菊地さんの連載も!)

それで今は、連載で取り上げられている佐山尚一『熱帯』という本を読みたくて、読みたくてたまらない。
amazonの商品紹介ページにも、表紙の写真が掲載され、森見氏のものとおぼしきみじかいレビューがついているけれど、現在購入はできないらしい。
近隣のどの図書館にもないことは、職権を濫用して調査ずみ。
明日にでも神田の林に駆け込みたい…と隔靴掻痒の思いを味わいながら、どうもようすがおかしいと気づく。
これはもしかして…もしかして?
とにもかくにも、森見氏の『熱帯』を注意ぶかく読みつづけるしか、今のところできることはないのでありました。ああ!





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Last updated  2010.07.14 09:03:45
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