|
テーマ:妊婦さん集まれ~!!(4772)
カテゴリ:妊婦日記
おひさしぶりです。 年明けからばっさばっさと降りつづいていた雪も、ようやく小康状態。 町じゅうに積みあがった雪の壁が融けてしまうには、まだまだ時間がかかりそうですが、昼間には太陽の顔が見えるようになりました。 実は、子どもを授かりまして、昨年末からつわりで寝込んでおりました。 寝てもさめても気持ちがわるく、ずーっと船酔いみたいな状態。 嗅覚は敏感に、味覚は鈍感に、食べられるものがうんと少なくなった。 一日じゅうだるくて、立ち上がるだけで吐き気とめまいが。 そんなわけで、仕事はお休みし、家事はくまにお願いして、寝床で本ばかり読んでいます。 図書館や本屋さんにも行けないから、家にある本をしみじみと再読。 いちばん具合がわるいときは、ばななさんと高山なおみさんの本しか読むことができず、村上春樹、小川洋子、佐藤多佳子、いしいしんじと読みすすめてきて、最近はクレスト・ブックスのジュンパ・ラヒリやアリステア・マクラウドも読めるようになりました。 大事にとってあるサン=テグジュペリの「夜間飛行」を読むころには、料理をしたり、図書館のカウンターに座ったりできるようになっているはず。 体の中にあたらしい人が発生して、しかもその人が、この体の養分を使ってすごい勢いで成長しているという特殊な状況の下、布団の中で身体を丸めてじっとしていると、自分は動物で、この体は借りものなんだなあと強く感じる。 思い通りに体を動かせるのは、それだけで、奇跡みたいなことなんだった。 誰に教えられなくとも、体は優先順位を知っていて、生存に必要な機能をのこし、あたらしい人の芽生えにエネルギーを集中するように、自動的に切り替わったのだろう。 そりゃあ吐き気もするだろう。今まで通り動けるはずがない。 わたしが台所に立てないことを知った友達は、お正月、九州から手づくりのおせち料理を送ってくれた。 最近赤ちゃんを産んだ友達は、気分が楽になるように…と香りのいい入浴剤をプレゼントしてくれた。 実家の父と妹からは、気の早い安産祈願のお守りやら腹帯が送られてきた。 たくさんの人に助けられて、わたしもおなかの中の人も果報者であることだ。 とうぶんのあいだ、この体はあたらしい人よ、あなたに貸そう。 好きなように使って、居心地もよくして、どんどん大きくなっておくれ。 と考えることにしたら、すこし気が楽になった。 はたらかない頭でわたしがそんなことを考えているあいだにも、子はすくすくと育っている。 ちょっと前まで豆みたいだったのに、もう人間のかたちになって、小さい心臓をぴこぴこ動かし、手足を曲げ伸ばして寝返りを打っている。 自分の体調はめちゃくちゃだけど、あたらしい人の変化は本当におもしろい。 長時間パソコンに向かうと酔ってしまうので、更新やコメントのお返事など気長にお待ちいただければさいわいです。 2011年が、みなさまにとって、実り多き年でありますように。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[妊婦日記] カテゴリの最新記事
|