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テーマ:好きな椅子ありますか?(107)
カテゴリ:読書日記
念願の椅子を手に入れた。 読書のための椅子。 原稿を書くための椅子。 台所仕事の合間、ほっとひと息つくための椅子。 この先も、当分借り暮らしが続きそうなわたしたち。 大きな椅子はかさばるから、今まで、座るたびにぎしぎしいう折り畳みの小さな椅子に体を押し込めて、読んだり書いたりしていた。 けれど、椅子に座って過ごす時間がしだいに長くなり、居心地のいい椅子を探していて、ひょんなご縁からわが家にやってきたのが、天童木工の図書館の椅子。 以前、働いていた図書館にあって、とても座り心地よかったのを覚えていた。 いよいよわが家に届いて、包装を解き、そっと腰かけてみる。 おお、なんという心地よさ! 背中から足にかけて、すっぽりと包みこまれるよう。 座るだけで、腰がぽかぽかあたたかく感じるのはどういうわけだろう。 背もたれに体を預けて本を読むのはもちろん、長時間の原稿書きにも、ちょっと座ってお茶を飲むときも、「やあ、おかえり。待っていましたよ」という感じで、やさしく受けとめてくれる。 欠点があるとしたら、居心地がよすぎて立ち上がりたくなくなることくらい。 長田弘『読書からはじまる』の中に、「読書のための椅子」という章がある。 「自分の椅子を自分で手に入れる。どんな椅子でもかまわないのです。それが自分にとって自分の椅子と言えるものであれば。そうすれば、ミュージシャンが自分のギターを手に入れることによって自分の音楽を手に入れるように、本読む人も自分の椅子を手に入れたら、自分の読書を手に入れることができるかもしれない。」 この文章に出会ってから、「自分の椅子」を探し続けていたけれど、ようやく、これこそ自分の椅子と感じる椅子に出会うことができた。 さて。 わたしの椅子に腰かけて、今夜はどの本を読もうか。 読書日記 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.11.30 22:30:30
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