595729 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

本読みのひとりごと

本読みのひとりごと

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Free Space

読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

Profile

biscuit5750

biscuit5750

Comments

biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

Rakuten Card

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

Category

2014.01.07
XML
カテゴリ:読書日記



内田洋子『ジーノの家』読む。
イタリアでジャーナリストとして活躍する著者が綴る、10編のエッセイ。

どれもこれも、ため息が出るほどうまい。
そして最高にかっこいい!
上質な短編小説のような読後感。

イタリアを描いた日本の作家といえば、まず思い浮かぶのは須賀敦子
須賀敦子のイタリアが、文学の香り漂う石畳の街並とすれば、
内田洋子のそれは、暗黒街ありファーストフード店ありの雑多な都会。
イタリアの今を生きる人びとの息づかいが伝わってくるような、生き生きした筆致だ。

特に心に残ったのは、著者が恩人の病気見舞いに訪れたナポリでの出会いを描いた「初めてで、最後のコーヒー」。
ゴミ回収業者のストで、街中ゴミの山と化したナポリに降り立った著者は、タクシー運転手に騙されかける。
けれどここからが内田さんのすごいところで、自分を騙そうとした運転手の心をつかみ、とっておきの場所へ案内してもらうのだ。

そしてこの短編の、ラスト五行が最高にかっこいいのです!
読み終えた後、しばらく動けなくて、本の間に指を挟んだまま、目を閉じてしばらく余韻に浸っていた。

小説よりも小説みたいな現実が、この世界には確かにあるのだ。






読書日記 ブログランキングへ










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.01.07 23:16:58
コメント(0) | コメントを書く
[読書日記] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X