Born To Be My Baby

－－－なんだかずいぶん昔のことになっちゃいましたが－－－

２日目の今日は、ロープウェーで山を登り、中央散策路といわれるコースを歩くことにした。
風は爽やかなんだけど、日差しは強い！
ツアーらしき団体を先にやり、私たちはゆっくり歩いていくことにした。
森の中を歩いて、沼をいくつか巡るコースだ。
片貝沼、うつぼ沼、目玉沼・・・そして最後の目標はドッコ沼だ。
仏具の独鈷の形をしているというドッコ沼・・。
YUYUは名前の響きが気に入ったようで、「ドッコ沼まで頑張る～」といっている。
木々の間を歩いていくのはとても気持ちがいい。
名前はわからないのだけど、高山植物の花を眺めながら歩いていく。

うつぼ沼に着いたあたりで、なんだか空に雲が多いなあと思っていたのだ。
森を歩いているときに、やけに暗くなったなあと思っていたのだ。
・・・そしてそれは突然起こった。
森を抜け、目玉沼のところで視界が開けたとき・・・
白いガスがブワッと襲い掛かってきた。
今までまったく無風だったのに、目玉沼の方からすごい突風が吹きつけてくる。
と、突然、ザザーッとすごい勢いで雨が降り出した。
慌ててリュックから雨具を取り出し、YUYUに着せる。
YUYUは間に合ったものの、自分たちはびしょぬれだ。
なんとか合羽を着て、歩き続けようとするが、すごい豪雨と雷！
開けたところにいるので、落雷の危険を感じ、笹が生い茂った影に３人揃って身を潜める。
今まで歩いていた山道には濁流が流れている。よく見ると、道の真ん中にはくぼみが。
水が流れるコースなんだー。
夏休みだというのに、人の気配はまったくしない。
真っ暗で豪雨と雷の山の中、私たち３人きり・・・
漠然と「あーー遭難ってこうやってするのかなあ～」なんて考えたり。
YUYUは怖くて半泣きだ。
進むか、留まるか・・・悩んだが、数キロあるけばロッジに着くだろうと、歩くことにした。
YUYUの手前、平静を装っていたけど、ホントこわかったよ～
いつ雷に打たれるかと思ったし。
なんとかロッジにたどり着き、一息つく。
ここまでくれば、ロープウェー乗り場まであと一息。
なんとか下山することができました。
・・・というわけで、ドッコ沼を眺めることなく戻ってきてしまったのが唯一の心残り。
しかし、山は怖いです。
これはこれで貴重な体験だったと思うけど。

宿に帰って、温泉で温まりました。
ほーーっ