カテゴリ:78年英国
カンタベリー地獄から脱出するきっかけを作ってくれるのは彼しかいない! とリチャード・シンクレアをターゲットにしてみたものの、彼が正式参加しているキャメルのスタジオ盤は持ってなかったんでライブ盤出してみました。 オリジナルメンバーはほとんど異動ないけれどシンクレアとメル・コリンズの2人はあっちこっちに顔出してるから次の選盤も労せず行なえることでしょう。 さてこちら、ファンタジー/メルヘン・ロックの雄キャメルがスタジオ盤を5作品出したのちに発表された初のライブ盤。 はるか昔20歳頃に青梅線沿線の古本屋の片隅で発見しました。 通常のバンド編成でのサイドAと本物のオーケストラと共演した「スノー・グース」全曲のサイドBという構成になっています。 デビュー作収録の“ネヴァー・レット・ゴー”で幕開けでして、1曲目からいきなりサックス/ベース&ドラム/ギターの各ソロという展開で度肝抜かれます。 ここでのコリンズによるブロウは星の数ほどある彼の仕事の中でも1、2を争う白熱加減で(と全仕事の数パーセントしか聴いてないけど断言してしまう無責任)、さすがのアンドリュー・ラティマーとピーター・バーデンスの2人もかすんでしまいそう。 サイドAでいい仕事をしているのは洪水のごとく押し寄せる鍵盤。 これによって音の厚みが格段に増しています。 キャメルのリリカルなピアノが大好きな私は聴くたびにバーデンスの早すぎる死を悼んでいます。 亡くなってもう5年半近くが経過するのか… サイドAの1と2で歌っているのは5作目からダグ・ファーガソンに代わって加入したシンクレア。 10代の頃からダンディな低音が魅力だった彼の歌声はまったりとしていて、系統としてはラティマーさんと同系の安心型です。 余談ですが数年前のキャメル来日公演でラティマーさんを目撃した私は確信しました。 ああ、このおじさんはまぎれもなく天然だなと。 何もない平坦なステージ上で転びそうになる、ギターソロに入り込みすぎて次の出だしを危うくとちりそうになる、最初のフレーズ間違えてカッティングでごまかす(しかしバレバレ)、痩せすぎてて体力ないのか終盤では見るからにふらつき気味。 ラクダみたいな優しい顔をしていて白髪が増えた髪はラクダ色で、見上げるほどの長身のラティマーさんは手もグローブみたいに大きかった。 握手してもらった時に思わずお父さん!と抱きつきそうになってしまったのはここだけの秘密ですよ! 話を元に戻して。 圧巻のサイドBはいつ聴いてもパーフェクト。 初のキャメルが「スノー・グース」だったから余計に感動するのかもしれないなー。 とくに曲名のとおり空を飛んでいるような“白雁(スノー・グース)の飛翔”はお気に入り。 いたく感動した私はポール・ギャリコの小説を読み、その後またアルバムを聴いて改めて感動していたのだけど、フリーザっていったらやっぱり…ドラゴンボールのあのキャラを連想しちゃうよね? またくだらないこと書いて文章のレベルをさらに下げてしまったわ。 聴き終わった脳は心地よい疲労感と満足感、そして充実感に支配されることうけあいです。 公式サイト about usの「we are not a cigarette company!」の大書きが笑えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月26日 18時35分04秒
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