#32 MARSUPILAMI 《ARENA》 71年英国
Prelude To The Arena ◆荒んだ時代の人々の内に潜む暴力 (L. Hasson/B. West)Peace Of Rome ◆平和を維持するために死を生産した人達 (L. Hasson/B. West)The Arena ◆戦い、殺戮の偶像の母体 (L. Hasson/B. West)Time Shadows ◆過去を葬り去れ、来るべき時に希望がもたらされる (L. Hasson/F. Hasson/B. West)Spring ◆スプリング (D. Laverock/L. Hasson/F. Hasson/R. Hicks/M. Fouracre/J. Stanley Clarke/M. Riedelbanch) Fred Hassonlead-vo, per, harmonicaDave Laverocke-g, a-g, bowed-g, per, voRicky HicksbMike Fouracreds, timpani, perLeary Hassonorgan, p, e-p, mellotron, tubular bells, fire extinguisherJessica Stanley Clarkeflute, voMandy Riedelbanchtenor sax, alto sax, flute, perBob Westlyrics, voice, large mouth piecePeter Bardensperproducer Peter Bardenssleeve design Ray Feibush たぶんキャメルの故ピーター・バーデンスがプロデュースってことで有名だと思います。 私も恐らくはその流れで入手したんだと思うけど、帳面を見てみると「2001/10/13 もらいもの」ってなってる。 どこの誰にもらったんだろうね。 マースピラミの2作目兼最終作で、なんかやたらとメンバーが多いです。 某ガイド本によれば7人編成らしいけど、クレジットされてるのは9人。 ついで感漂うバーデンスは除外するとして、残る8人のうち誰が非正規メンバーなの?? それはそれで謎のまま置いておくとしてこのバンド、トランスアトランティックから出てるんだね。 トランスアトランティックってあれですよ皆さん。 ヤング・トラディションとかラルフ・マクテルとか、ペンタングルとか出してるレーベルですよ。 でもメル・コリンズがキング・クリムゾン加入前にいたサーカスもトランスアトランティックなんだよな。 しかしここで展開されてるのはメルヘンおとぎ話プログレでもなければ素朴SSWものでもなく、ましてやど根性フォークでもありません。 言うなれば… 20年前のRPGプログレかな。 時に仰々しい演劇ちっくなシンギング、手繰り寄せる感じで進行するメロディライン、箇所によってまったく違う表情をみせる楽曲。 奏者たくさんいるけど音を重ねまくって分厚くしてる風ではなく、いかにも手作りしましたという感じ。 だから初代ファミコン、下手すりゃちょいと豪華なボードゲームのイメージなのです。 内容はわりと良いです。 1曲1曲が長く(最短5分半、最長13分)早く本編に入りやがれ!とむずむずする部分も無きにしも非ずだけど、まあ平均点はクリアしてるんじゃないかな。 楽器で目立つのはフルートと鍵盤。 フルートは女性が吹いているとはにわかには信じがたいような暴力的な音色も飛び出してきます。 稀にサックスとエレキギターが戦っている時もありますね。 だけど一番聴き応えがあるのは1だなあ。 この曲のサビは強弱が付いていてかなりかっこいい! 2以降はクールダウンしちゃってるのが残念。 1のテンションのまま最後まで突っ走ってれば、もっと評価は上がってたんじゃないかな。 あ、でもボブ・ウェスト以外の7人で作ったラスト5(途中スキャットが入るが基本インスト)は哀メロが切なくていいなあ。 なおメンバーの経歴は不明です。 ついでに1作目は聴いてないので音楽性の変化はどうなの系の質問はしないでください。⇒キャメル、ヤング・トラディション、ラルフ・マクテル、ペンタングルは戯言にレビュー出してます