TV番組の編成下「JIN」と「深夜食堂」が始まります。
両方とも人気コミックを題材にしたドラマです。
最近やたらと多くて、半分ぐらい有るのではなかろうかと言う勢いです。
シナリオが出来上がって既に分って見ている人が居るはずで、
実写にした際に違和感をぬぐえませんので、
その辺りの処理とドラマとしての出来具合が最初のハードルになります。
JINの原作は既にコミックは16巻で荒唐無稽な話を強引に展開しています。
実に都合よく病人と怪我人が出てくるわけですが、仕方有りません。
実在の人物と政治の動向を絡めて実によく練られています。
既知の歴史の流れと庶民の介在とを絶妙な視線で表現しています。
最新刊近くの出来事で日本から追放されかかるのを、
逆に海外の政治勢力が喜んで求めるあたりは、
今も変らぬこの国の体制と民族のクセを皮肉っています。
そんな風に話が展開するのが、この物語の魅力の一端だと言えるでしょう。
深夜食堂はその名の通りの店で気難しそうなマスターと客とのやりとりの話です。
ありそうでなさそうな食堂の面白さが楽しませてくれます。
個性的で腕の立つ店主にピッタリの配役ですが、
どちらかと言えば客の方が主役なのかも知れませんし、
毎回変わって行きますので常連が居座るような食堂でも有りません。
見た感じ訳ありのような人物が織り成す実に忙しい展開で、
マスターの心のつぶやきが成り行きを説明するのですが、
コミックではセリフではなく心象としての表現ですので、
主人公が何処か近寄りがたい風貌がキャラクターが、
言わず語りにペラペラ喋るのもなんだか意図に沿いません。
この辺りをどう表現するのかがキモになりそうです
いずれにしてもコミックは続いて番組は適当に終わるのを何度も見ています。
多分JINはそんな感じで終わると思いますが、
深夜食堂は視聴率に拘らなければゲストがドンドン変えられますので、
案外TVドラマには向いてるかも知れないように思われます。
場合によってはコミックに無い話を展開する事も不可能ではありません。
ドラマにあってコミックに無いのが音楽ですのでその辺りのチョイスも楽しみです。
あまり弄り倒して欲しく有りませんが、魅力は伝えて欲しいのが本音です。
我が国のサブカルチャーとして諸外国とは違う発展を遂げた漫画界ですが、
メインとの融合と共存の楽しさに発展してきた感じです。
いずれにしても一ファンとしてありがたい現象だと言えるでしょう。
空一面のうろこ雲 posted by
(C)違いがわかる男