多趣味な男の秘密基地

今年のノーベル平和賞にオバマ大統領が選ばれました。
日本でも号外が配られたようですので、やはりビックリのニュースでした。
ご本人も全く予期していなかったでしょうから喜びと驚きで受け止められたはずです。

受賞理由がプラハでの「核の無い世界の構築」の演説であり、
ノーベル賞の選考委員会が最も高いモチベーションを与えた形を選びました。
オバマ大統領が次の任期も仕事が出来たにしても、
核兵器がこの世から消える、人類が手放すのは随分先の事でしょう。
もちろん百も承知で賞を与えたことも分っているはずです。

つまり、ドンキホーテの如く理想を掲げた核廃絶の演説に賞を贈った形です。
そう考えれば粋なはからいであり、ノーベルの遺志を受け継ぐ表れといえます。

ノーベル賞は存命の人物、団体に与えられる賞ですので、
ノミネートに上がった方の中には高齢の方もおられるはずですが、
その方たちも喜んでいただけるような結果になったと思われます。

来日の際にヒロシマ、ナガサキに寄ることがスケジュール上不可能になっていますが、
鳩山首相が譲るような形で実現できれば不可能ではないかも知れません。
今回の受賞に関して未だ実績が無いという批判が有るのも事実ですので、
核廃絶を唱える人の中にも受賞は早すぎる、未だどう転ぶか分らないという人もいます。

アメリカ国内での反感を買った場合、考えられる事として提出中の、
国民皆保険の実現が頓挫する可能性が出てきます。
支持率も50％程度になってきましたので名を取るか実を取るかという感じです。
どちらかでも実現すれば凄い事ですが、国民皆保険は国内事情ですので、
他国の協力やコンセンサスは必要としません。

今回の受賞にあたってアメリカ国内のインタビューで、
受賞は不快極まりないとでも言いたげな白人男性がいまして、
悲しい事ですが、今の現状を如実に表しているインタビューでした。

アメリカの国内事情とのすり合わせを見守る外有りませんが、
核の放棄は誰が考えても間違ってはいませんし、
大量に保有しているアメリカだからこそ本当は手放したいのが本音でしょう。

アメリカが外貨獲得の主産業の一つが武器輸出です。
旧西側陣営では突出していますが、その中に核兵器は有りません。
どちらかと言えば航空機や小規模対人兵器の輸出禁止がアメリカには厳しいはずです。
アメリカが武器輸出をやめる事は無さそうですので、
買う事が不要になるような情勢変化が起きる事が希望に繋がります。

核兵器に限らず軍事そのものは無くすのが理想的なのは誰もが理解出来ます。
簡単では有りませんが、所持している事が負荷になるような世界が正しい姿です。