おとそ気分もそろそろ終わりで、明日は二十四節季の小寒です。
約二週間後は大寒で、その又二週間後は節分ですので立春です。
二十四節季の漢字二文字が豊かに季節感を表していて瑞穂の国を再認識します。
日経新聞、文化面、私の履歴書の今月は小説家、渡辺淳一さんです。
20年前ぐらいからやたらと売れてきた作家さんで超有名な方ですので、
多くを語る必要もありませんし、特に好きでも嫌いでもありませんが、
作品中の表現の多くは読者の心を鷲掴みにする事は疑いようがありません。
日経にも氏の連載小説が大人気になり社会現象にまでなりました。
妙な説明は賞味を台無しにしますので控えますが、
連載、2作目の「愛の流刑地」で日曜版の小説の下欄のコラムに、
「読者の方々は漢字の出典などという拙コラムよりは、
上欄の差し迫った男女の成り行きが気になって仕方がないでしょうが・・・・」
と言った、らしからぬ自虐のような一文に笑った事を思い出します。
同じ日本語で綴られていながら、
やはり、政治家や経済人、芸能人の方々の執筆とは一味違います。
妙な抑揚や言っておかなければ的な雰囲気が感じられませんで、
文の職人と言ってしまえばそれまでですが、
品や格といった感じとも取れますが、それだけでも無い、
言ってみれば作家の世界であり渡辺淳一ワールドと理解します。
日経新聞と浅からぬ縁とも言える渡辺氏ですので、
連載し、好評と罵倒の両極端で賑やかだった作品についても、
触れざるを得ないでしょうし、触れなければ読者は納得しません。
連載3作目もあるのか無いのかも匂わせるかも知れませんし、
お茶の濁し方も楽しみに出来そうな今回の私の履歴書です。