表題は日経新聞中ほどのコラムの名前でして、
不定期に経済新聞ならではの世の中の動きをレポートします。
この4月から値上げされる事が決まっている、
自動車賠償責任保険・通称自賠責に絡んだ話でして、
値上げの事ではありませんで、協会が国に貸してる借金の話でした。
94年から~95年にかけて協会の運用資金から1兆1千億円貸してるらしく、
07年度まで返済されて、それ以降滞ってるらしく、
未返済分が6000億円あると風速計には書かれていました。
当時の国の一般会計の逼迫状況に、
追加の国債発行もままならなかったのでしょうが、
穴埋めに使われたにしてはお行儀が良くありませんで、
貸した協会も、借りた国側も極めていい加減な話です。
何年か前に損害保険会社の社員から、
自賠責における国の出資比率を下げる話があり、ニュースにもなりました。
協会とすれば完全に民間運営で十分可能な組織らしく、
国の干渉を排除したい旨の話を聞いた記憶が蘇りました。
自賠責協会も一度訪れた事がありますが、
保険会社と対照的な緊張感の全く感じられない雰囲気に驚いた記憶があります。
そのはずでして、職員に保険会社の閑職からの移動が多く、
組織としてきちんと機能すれば多分、自賠責の値段は半分以下の気がします。
とは言え曲りなりにも世界に冠たる交通社会保障ですので、
儲け過ぎても損をし過ぎてもならない自賠責の運用理念を、
被害者にとっても加入者にとっても利用し易く、
掛け金も妥当な額を常に探り提示する仕組みを構築すべきで、
こうなったら完全民間主導にして国は法律のみの立場が望ましく思われます。
31日に載せた写真と同じツリーを別の写真で画像処理し直した一枚です。