少し前の事で恐縮ですが、
毎週土曜日に行われるコンピューターソフトとプロ棋士の団体戦の
第4戦が非常に珍しい事に引き分けになりました。
初めての試みである、この棋戦「電王戦」はプロ棋士の1勝2敗でしたので
プロは既に後がありませんで負ければ最終戦を待たずして確定します。
まさか、引き分けになろうとは思いませんでしたし、
将棋は引き分けの非常に少ないゲームですし私は一度も経験した事がありません。
ニコ動の中継解説の木村八段もソフトの出来栄えに驚いていましたし、
実際、プロであろうとも半分も勝てないだろうと思われます。
対戦模様をニュース画像で見たバンキシャのコメンテーター河上和雄さんが、
「コンピューターなんてマダマダですよ・・・」などと言うのには失笑しましたが、
プレッシャーや疲労の無いソフトは、いずれ強くなるのは明白で、
コンピューターソフトの意味合いが理解できない事が分かりました。
最強のプログラムと言うのは知的財産ですので、
既に人類より強くなったチェスやこれから開発が進む囲碁など、
非常に大切な産業の要になりうる仕事です。
引き分けに持ち込んだ塚田九段は感極まっていましたが無理もありません。
小学生にも勝てないソフトがこの20年で見事なまでに進化しました。
人類も進歩してるのですが、好不調はついて回りますし、
一直線に上手くなるような事もありえませんので、
これからはどんな時でも相手をしてくれるパートナーとして利用しましょう。
そう考えれば道具の一つとも捉えられる訳でして、
道具と言うことになれば使いこなすのがクールなのですから、
楽しく、華麗に便利に使うのが大人の楽しみ方です。
無料でDL出来るソフトもありますので実にいい時代になりました。
昔、暗号を破るために開発されたコンピューターですが、
その際のスタッフの中にチェスの名人もいまして、
思考の導きやひらめきの良いパートナーとして共存していくのがベストです。
とは言え次回の対戦相手、現役A級棋士の三浦八段との最終戦も気になります。