連日の猛暑に頭から水をかぶりたいような気になります。
しかし、冬に暖かい地方が記録的な暑さにならないのが不思議に思えますが、
今時のありがたい所で、メディアが言い含めるように教えてくれます。
今週のBSドキュメンタリー・シリーズ「値段の真実」は
低価格・ディスカウント・価格破壊などがテーマでして、
安い人件費を求めて世界中で低価格労働者の奪い合いが特集されていました。
十年以上前から問題視されている児童労働や長時間労働で、
貧困国の格差が広がる一方で輸入し販売する先進国も格差が広がっています。
そのため、当社の製品は不当労働などに加担していないとして、
フェアトレードマークが誇らしげに付いている事が今時の常識です。
主にバングラディシュの縫製工場を隠しカメラでルポした物でしたが、
フランスの有名アパレルメーカーの物を安く作るために、
低年齢の労働者を長時間働かせる現実(証拠)を突きつけられて、
しらばっくれる有名メーカーの広報担当が滑稽でしたが、
彼らにしても知っててやらせたとは認める訳にいきませんので、
契約上は相手が勝手に行った事として、解除する事で免責を図ります。
我が国も文明開化から富国強兵殖産興業の旗の下に、
女工哀史に代表される過酷な労働で植民地にされずに済んだ側面がありますが、
番組でのバングラディシュやインドなどを見ると銃で脅さない植民地のような気がします。
植民地のような宗主国ではなくて宗主産業のような実態でして、
同じものなら安いほど正しいと言う市場原理に労働基準を踏みにじられ、
その国の一部の富裕層が外国企業のお先棒を担ぐ構造です。
結局は教育の充実であり、大人も含めた労働に対する社会規範の構築でして、
我が国のような進歩の速さと充実した内容は物凄く特殊なのがよく分かります。
その事が揺らぎつつあるのが非常に心配でもあったりします。
この番組は再放送されると思いますので見ることが出来る方は必見です。