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2010年08月15日
カテゴリ：音楽
この曲は、本土決戦及び空襲を経験したことの無い人々へ贈る歴史証言としての製作を意図とする。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ －この曲を構想した意図と私自身の追体験－ 玉音放送が予定されていた１５日未明、北関東に空襲がありました。 その空襲に参加した爆撃機の一部が飛来したのでしょうか？ 私の母の実家の織物工場は、焼夷弾の爆撃で消失しました。 戦時中、旧制中学に通っていた父は、学徒動員で中島飛行機の工場に派遣されていました。 軍事工場ですから、幾度も幾度も敵機の襲来を受けて、防空壕の中から敵機の落とす爆弾を見たそうです。 保管時には、横長のミサイルは、空中に落とされると縦向きになり落下して来るそうです。 その様子はまるで、電信柱が何本も落ちるようだったと、父の話で知りました。 ある時、地元の美術館で開かれた、アートディレクションの講座で、 爆弾に模したコンドームが飛行機からばら撒かれるイラストが展示されました。 膨らませたコンドームは、ミサイルの形をしていても、実際のミサイルのように縦に落ちず、 空中を浮遊しているように見えました。 それを見た私は、怒りを覚えてアンケート用紙にその絵の批判を書いたことを覚えています。 当時、エイズが社会問題となっていて、人々の命を救おうという意図は わからないわけではありません。 でも、実際の戦争や兵器について何も調べずに、爆弾の形を模すことは、 実際に、爆撃の被害にあった方達への冒涜と受け取る人もいるでしょう。 （現に私はそう感じた） ＜知らなかった＞ その安易な逃げ口上が、いまでも世界中で続く戦争から私達の目を遠ざけているのではないのでしょうか。 そして、太平洋戦争は、何らかの意図により数々の国が参戦し、 それを終結させるためと称し、原子爆弾が投下され、多くの命を失いました。 その後も、終戦が宣言された後も戦闘は続き、結果的に多くの日本人が、 アメリカ軍の攻撃により、直接被害を受けたのです。 日本のアジア各地への侵略行為は、許されることではありません。 しかし、それを先導した政治家や軍人たちではなく、追従しなければ投獄されてしまう多くの一般市民たちが、実際の戦争で犠牲になったことを、戦勝国の人たちに知ってもらいたいと願います。 正しい戦争などあり得ない。 戦闘行為の正しさは、それによって何かを得る人たちのためだけに開かれた、 この世で最も愚かな思想に基づく行為であり、それは、戦争を指揮した双方の首脳部に 同等の責任があるはずなのです。 そして、生き延びて政権を引き継いだ政治家たちは、Ａ級戦犯に罪を被せて、われ知らぬ顔で、平和を語ろうとしています。 そんな政治を許してはいけません。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ －作曲要旨－ 各テーマは、空襲及び戦闘の被害と概ね対比させること 各地の経験者の声をモンタージュし、曲に重ねること 歴史年表に記された太平洋戦争の終結宣言に疑問を持つこと （例えば、朝鮮半島分断等、現代も続く世界中の戦争及び内乱状態への序章と意識すること） ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ３月１０日 東京大空襲 ３月１２日 名古屋大空襲 ３月１４日 大阪大空襲 ３月１６日 神戸空襲 ３月２５日 名古屋大空襲 ４月１日から６月２３日 沖縄戦 ４月７日 戦艦大和沈没 ５月２９日 横浜大空襲 ６月１９日から２０日 静岡大空襲 ６月２６日 国際連合発足 加盟50カ国 ７月５日 第１次横手空襲 ７月１０日 仙台空襲 ７月１４日から７月１５日 函館空襲 ７月１４日 北海道空襲 ７月１５日 小樽空襲 ７月１６日 アメリカが原子爆弾の実験に成功 ７月２５日 米国、原爆使用を決定 投下命令を下す ７月２６日 英米ソ首脳会談 ポツダム宣言発表（日本これを黙殺） ７月２８日 呉軍港空襲 ８月６日、ヒロシマに原子爆弾投下 ８月８日 福山空襲 ８月９日 ナガサキに原子爆弾投下 ８月９日 大湊湾海戦 ８月１０日 第２次横手空襲 ８月１０日 日本、ポツダム宣言受諾 ８月１５日未明 土崎大空襲 及び 大阪 小田原 熊谷 伊勢崎 岩国 光 ８月１５日 玉音放送 支那派遣軍と南方軍これに抗議し戦闘続行 鈴木貫太郎内閣総辞職 ８月２２日 小笠原丸撃沈 ８月２９日 米軍第一陣１５０名が横浜に上陸 ８月３０日 連合軍最高司令官マッカーサー厚木飛行場に到着 １０月１５日 本土の日本軍、武装解除完了 日本人の兵員の死亡、行方不明 約２，３００，０００人 一般人の死亡 約８００，０００人（太平洋戦争全体で） ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 最後にバイオリンの持続音がノンビブラートで弾かれるが、使用される音はＡ（ラ）とＢ（シ）である。これは、Atomic Bomb の頭文字から取っていて、それぞれの音の長さは指揮者の指示により決められる。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010年08月15日 09時34分08秒
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