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故郷は、遠く離れて、そっと眺めるだけがいい。 子供の頃、小さな背丈から眺めた世界は、どんどん変わってしまうから。 足利学校の史跡は、私が通った小学校を壊して発掘されました。だから、子供の頃から知っている場所は、いまも保存されている孔子廟と史跡図書館だけです。 ばんな寺の境内も、あれこれ石碑が建てられたりして、懐かしい暗がりが減ってしまいました。 子供の頃、夜寝ないと、大きな籠を背負った人がきて連れて行かれると言われて怖かったのは、ばんな寺の暗がりが我が家のそばにあったからです。 あんなに観光客がいたら、子供達は境内で遊べない。 (木登りなんて、ご法度ですよね。昔はよくやりました 笑) 商店街がさびれたから、住民が減って、遊ぶ子供すらいない。 街を再生するという名目で、何をしているのかよくわからないNPOが通りに面した建物に入っていたり、しばらく前に行われた事業仕分けで、観光化目的の区画整理事業は、10年間凍結となりました。 あの区画整理事業が無かったら、父の癌が悪化する前に、雨漏りのする家を建て直して、もう少し長生きさせてあげられたのではないかと思うと、無念です。 でもそれは、故郷に帰る余裕の無かった私にはどうにも出来なかったことです。 そういう運命だったとしか、言いようがありません。 でも、行政のやることは、もう信用しませんから。 これからは、疲れ果てた母にどう暮らしてもらおうか。ほぼ毎日、少しづつ理由を作っては電話する日々が続いています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年10月19日 10時52分43秒
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