ひとつの青春の終わり
正確には終わり、ではないんだけど。 朝日ソノラマ9月で店じまい、朝日新聞社出版本部が引き継ぐ ソノラマ文庫は小説の面白さを俺に教えてくれた。 きっかけは中学で友人が「面白いから貸しちゃる」と言って渡してくれた「逆宇宙ハンターズ・魔教の幻影」。 それまで活字というと図書室の本というイメージがあり、ましてや少ない小遣いを割いてまで小説を買うなんて思ってもいなかった。 いやー、見事にハマったハマった(笑 この後の中高生時代、このレーベルの小説を貪るように読むことに。 「逆宇宙ハンターズ、レイザース」「私闘学園」「キマイラ」「D」「エイリアン」「クラッシャージョウ」「ハイスピードジェシー」「ソルジャークィーン」「アドナ妖戦記」「ARIEL」「ベルゼルガ」etc. 上記は全部シリーズものだけど、単巻読みきりモノも沢山読んだ。 ハードなものからギャグものまで幅広く揃っていて、まさに正統派ジュブナイル(今はライトノベルと言うのか?)レーベル。 緑の背表紙(途中から白に変更)でジャンル訳が「SF」「怪奇」「青春」とか書いてあったんだよね、懐かしい。 朝日ソノラマからは獅子王って月刊小説誌も出てて、文庫になる前の連載分読みたさに購読もしてた。 800円くらいしたので、結構小遣い切り詰めて頑張ってた記憶がw 毎月5,6冊は新刊が出てて、島根の田舎の本屋にもドーンとソノラマコーナーがあって。 思えば俺は幸せな時に出会ってたんだね。 最近ではソノラマ自体が置いてない本屋が多く、なんとなーく心配はしてたんだけど、まさか会社がなくなってしまうとは。 まあ朝日に引き継がれて続くシリーズもあるみたいだし(当たり前だ、終わってないシリーズ多すぎるw)、もしかしたら「ソノラマ文庫」というレーベル名も残るかもしれない。 いや、残して欲しいなあ。 でもなんか一区切り、みたいな、なんとも言えない気持ちになったニュースでした。 活字の面白さを教えてくれた「ソノラマ文庫」よ永遠に!