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カテゴリ:外国映画(アメリカ)
ご存知の通り、香港のワールの傑作『インファナル・アフェア』のリメイク作。
評価:☆☆ 「貧困と犯罪が渦巻く、ボストン南部で生まれ育った2人の男。犯罪者一族に生まれ、自らの生い立ちと訣別するために警察官を志すビリー。マフィアのボス・コステロに育てられ、忠実な“内通者”となるために警察官を目指すコリン。2人は互いの存在を知らぬまま同じ警察学校で学び、それぞれ優秀な成績で卒業。コリンはマフィア撲滅の最前線に立つ。一方、ビリーに命じられたのは、マフィアへの極秘潜入捜査だった。」(goo映画より引用) 一応,元作があるということを取っ払ってみれば、それなりのギャング映画にはなっていたと思えなくはないが、単にストーリーだけ借りてきても,志?がなければ凡作になってしまうというくらいの出来。 まぁ『用心棒』→『ラストマン・スタンディング』ほどひどくはないけれども。 一例を挙げると、覆面捜査員がいるということを、あらかじめ(上司が)警察の捜査員全員に宣言したりするわけだが、その段階でディカプリオはまだ組織に未潜入。当然、組織には警察に潜入しているマット・デイモンによってその情報は流れている。では、潜入に苦労するあたりにドラマがあるのかと思えば、あっさり潜入できてしまう。こいつら、アホか。麻薬取引の現場を通じて警察・組織の双方に潜入者がいることがあぶり出されていく元作のスリリングな趣きなど、かけらもない。 また、元作は潜入捜査官だけでなく警察に潜入した組織者(アンディ・ラウが演じた役)にも心に大きな葛藤があったりするわけだが、ハリウッド的(キリスト教的?)には悪人はあくまでも悪人という描き方も何だかなぁ。 一事が万事で、私的には今年観た中で一番のダメダメ映画。 強いて言えば、アメリカだと市警・州警のほかにFBIがあることが、話の展開?にちょっと味付けされていて、そこは評価できる、まぁ、あまり活かされた展開ではなかったが(というか、捜査する側にも対立がある、ということをもっと劇的に話の展開に絡ませて、どんでん返しで、じつはFBIの覆面捜査官○○が……などとすれば面白くなった、のかもしれない)。 元から期待はしていなかったので、それほど損した気にはならないが、同じお金を使うのならば『マリー・アントワネット』をもう一度観れば良かったかも(こちらは傑作と思う)。 リメイクがオリジナルを凌駕した作品というと、ぱっと思い浮かぶところでは、『遊星よりの物体X』→『遊星からの物体X』くらいだろうか。あと何があるだろう。 『ディパーテッド』 【製作年】2006年、アメリカ 【配給】ワーナー・ブラザース 【監督】マーティン・スコセッシ 【脚本】ウィリアム・モナハン 【出演】レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、ベラ・ファミーガ、マーク・ウォールバーグ ほか 公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/thedeparted/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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