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テーマ:最近観た映画。(40124)
カテゴリ:外国映画(アメリカ)
言わずと知れたシルベスター・スタローン主演のロッキー・シリーズの最終作。公開2日目に地元のシネコンにて鑑賞。
『ロッキー・ザ・ファイナル』 評価:☆☆☆☆☆ はじめロッキー・シリーズの続編の話を聞いたときは、たぶん多くの人が感じたのと同じく、「まだやるの」「最近パッとしないので、苦しい時の過去の栄光頼みか」と思ったが、いやこれは大変な傑作であった。 素直に頭を下げたい。まさにスタローン畏るべし。 まぁ『ロッキー5』で深刻な危機となっていた脳のダメージが、どこかへ行ってしまっていたり、突っ込み所は結構あったりはするが、そういう瑕疵を吹き飛ばすほど(私にとっては)パワーに満ちた作品であった。 第1作目が傑作であり成功したのは、それが自分の夢の実現という人生の問題を、非常にシンプルにストレートに語っていたからだろう。 本作も、表面的な話の構造は第一作に似ているが、夢を諦め、挫折した人生をやり直すという点で、ごくごく一部の人を除いて万人に共通する物語であるだけに、余計に感動的であった。 自分自身を振り返ってみても、少年時代や学生時代に思い描いていたような人生は、仕事的にも普段の生活的にもとても送っているとは言えないし、日々妥協とあきらめの連続と言い変えても良い。 その意味では、若い人が本作を見てどのような感想を持つのか、正直なところは分からないが、中年(以上)の人にとっては、ふたたび頑張っていこうという勇気を沸き立たせてくれるだけでも、本作を鑑賞する価値は十分にあると思う。 ちなみに、ロッキー・シリーズの個々の作品に対する私の評価は、下記の通り。 『ロッキー』 ☆☆☆☆☆ 『ロッキー2』 ☆☆☆ 『ロッキー3』 ☆☆ 『ロッキー4』 ☆ 『ロッキー5』 ☆☆☆ 『ロッキー・サ・ファイナル』 ☆☆☆☆☆ 5は人によっては評価が低めでそれは分かるものの、結局ストリートファイでしか戦えない主人公の悲哀が感じられて、個人的には気に入っている作品ではある。3と4はない方が良かったのではないかと思うが、それでもこの2者を比べれば、3の方が見所はあった。 (と偉そうに書いているが、スクリーンで鑑賞したのは第1作と2のみで、あとはDVD鑑賞) 人生に疲れた中年以上の方には、とくにお薦めしたい作品。 【あらすじ】 ヘビー級チャンピオン・アポロとの大熱戦から30年。リングで情熱を燃やしてきたロッキーも今では引退して、地元フィラデルフィアで小さなイタリア・レストランを経営、客の求めに応じて当時の試合の模様を聞かせる毎日だった。妻のエイドリアンは数年前にがんで亡くなり、息子のロバートは有名人の父を煙たがり、家を出ていた。 エイドリアンの命日に墓参りをした後、ロッキーは彼女の兄で親友のポーリーとともに、思い出の地を訪ね歩くが、孤独を痛感する。街をさまよい、ふと立ち寄った昔馴染みのバーで、かつて不良少女であったマリーに再会する。それを縁に、彼女と息子ステップとの親交をもちはじめる。 ロッキーは、胸の奥底にボクシングへの情熱が燻っていて、時々その思いを押さえられなくなることを感じ、再びボクシングを始めることを決意、一旦は協会に拒否されるも、プロボクサーのライセンスを取得する。 一方、ヘビー級チャンピオンのディクソンは連戦連勝、不敗を誇っていたが、常に格下の相手と戦っていることに非難が殺到していた。あるテレビ番組が、ディクソンと往年の王者ロッキーと強さを検証する対戦シミュレーションを放映、彼のマネージャーはロッキーとのエキシビジョン・マッチを企画する。 ロッキーは、勤務先を馘になったポーリー、レストランで働くことになったマリーらの応援を受けて、試合を受諾、かつての名トレーナー・デュークの指導で猛特訓を始める。その父の姿に、人生に迷っていたロバートも会社を辞めて、ロッキーの元へ帰ってくる。 そして試合当日、満員の観衆のロッキー・コールの中、リングに上っていく……。 『ロッキー・ザ・ファイナル』 ROCKY BALBOA 【製作年】2006年、アメリカ 【配給】20世紀フォックス映画 【監督・脚本】シルベスター・スタローン 【撮影】クラーク・マシス 【音楽】ビル・コンティ 【出演】シルベスター・スタローン(ロッキー)、バート・ヤング(ポーリー)、アントニオ・ターヴァー(ディクソン)、マイロ・ヴィンティミリア(ロバート:ロッキー・ジュニア)、ジェラルディン・ヒューズ(マリー)、ジェームズ・フランシス・ケリー三世(ステップ:マリーの息子)、トニー・バートン(デューク) ほか 公式サイト http://movies.foxjapan.com/rockythefinal/
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