頑張ったねって言い合えた日

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2006/04/12

テーマ：心の病(7311)

カテゴリ：病気のこと

強く感じずにはいられない
『人との縁(en)』

いきなり?って感じだけど・・・。

実はおととい、鬱で入院していた頃の同じ病棟だった友達から
一年振りに電話がかかってきた。

お互い初めての入院で、しかもいわゆる『精神病院』ということで
色々な人間が色々な事情をかかえて入院していた。

私たちは同じ棟で、比較的「ヤバくない」状態の棟だった。

私が入院した日に一番先に声をかけてくれたのも、何かあると真っ先に
「トモちん!」って駆けつけてくれて、いつも抱き締めてくれたのも彼女。

あのころは精神状態が最悪で、院内にもかかわらず死ぬことばかり
考えていたし隠れて刃物を持ち込みリスカしたりしてた。

壁を殴り続け、頭を打ち付けていた日もあった。

そんな私のことを「大好きだから生きていて」っていつも慰めてくれたのが
彼女だった。

彼女とは病状が違ったのでお互いに理解できずに喧嘩もした。
でも、必ず最後には2人で「がんばろう」って言い合ったんだ。

いつしか私たちはつるむようになり、それが支えになっていた。

旦那や子供達と引き離され、現実と隔離された日々。
窓には柵がありわずかしか開かない。
夜にはシャッターが下ろされ鍵をかけられた。

そんな日々の楽しみだったタバコも、息抜きのショッピングも彼女と
『波を越えながら』楽しんだ。

彼女は奔放であまり世間を知らないところがあったので、食事のマナーや
生活習慣などをまるで母親のようにひとつひとつ私が教えた。

だから彼女は『トモママ』と私をたまに呼ぶ。
それも嬉しそうに。

彼女が波に飲まれ、してはいけない事をしたことがある。
彼女の病状ゆえの行動だけど、自己嫌悪で荒れて居た。

たまらなくなって体の大きな彼女を抱き締めて
何度も大丈夫だよ、大丈夫だからって諭した。

彼女の嘔吐したものにまみれたけど一切かまわなかった。

ただ、大丈夫なんだよって伝えたかった。

私が退院したときには笑顔で送り出してくれた。

一年ぶりにその彼女の声を聞いて、涙が止まらなかった。

お互いあれからまたやばかったんだってこと、
連絡したくてもとにかく何もかも嫌になって出来なかった事。
本当にやばかったんだ・・・って事。

そしてお互い同じタイミングでこう言った

「頑張ったね」

また泣いて…
うん。私たち頑張ったよね。
そして、頑張って生きて居て良かったね。

たったそれだけの会話だったけど、とても大きなものだった。

頑張ったね。

この言葉がどれだけの、どんなにも大きな意味を持つ事か!!!

今度会う約束をして電話を切った。

声を聴いただけで泣けるなんて…

私には2度目の経験だ。

同じく鬱とともに生きる朔羅ちゃん。
彼女とは会った事もないが電話で一度だけ話したことがある。

この時も涙が出たし、懐かしささえ感じた。

同じ涙を流しあえる　かけがえのない人よ
どうか強く手をとりあおう　つらい時は泣けばいい

また「頑張ったね」って、言い合える日が近い事を祈って。

*初めて来られた方、今までの事を知らない方はコチラへどうぞ。

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Last updated 2006/04/13　12:49:14 AM

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