憂きも一時
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小烏丸の”てる”
「憂きも一時、嬉しきも思ひ覚ませば夢候よ。」(『閑吟集』193) ブログ開設から3年、やっとサイトのタイトル付けました。 衰えと無常を感じ始めた今日この頃のいろいろ
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主人の受け売りですが… 夏目漱石が学校で "I love you"を「我汝を愛す」と訳した生徒に 「日本男児はそんなこと言うもんじゃありません。 『今夜は月がきれいですね』とでもしておきなさい」 と言ったそうな。 日本男児はそんな軟弱な事をいうもんじゃない、ということではなく 常に周囲に眼を向けられる男になれということじゃないのかな… 電車に乗っていました。 若いカップルが座席の端にいまして 男性が女性の肩に腕をまわして長い髪を撫でつけている。 女性がバッグからスマホを取り出して ミニスカートから伸びた脚の上で操作を始める。 男性、その手に自分のもう片方の手を添えるようにして 彼女の脚の上に自分の手を載せる。 まるで周囲を気にせず彼女と出来るだけ広範囲に接触することが 彼女への愛情を示す一番の方法だと固く信じているかのよう。
カップルが座っている座席とは反対側のドアが開いて 家族が乗ってきた。 父親は3歳くらいの眠ってしまった女の子を抱いていて 母親はお腹が大きい。 空席はなく、夫婦は扉近くの座席の横に 疲れた顔をして寄り添って立っている。 私は旅行鞄の他に2つ荷物を抱え 座席から動けない。 さっき、カップルの前に立っていた 子供を抱いたお母さんに席を譲り、 そのあとの空席にやっとありついたばかりなのだ。 車両の中は空いていて、 そのカップルには、 扉近くに立っている家族のが よく見える位置にいた。 でも、気づかない。 相変わらず男性は彼女の髪をまさぐり、 彼女に話しかけ、彼女の脚の上に手を載せている。 そのうち男性が彼女の肩に腕をまわしたまま 二人は立ちあがり、 扉が開くと、降りていった。 彼氏、見えなかった? 彼女もだ。 一言、「ねぇ、譲ってあげよう」って 席を立つこと出来なかった? 「月がきれいですね」っていうのは たとえ最愛の人が目の前に居ても 夜空の月の美しさを愛でるくらいの心の余裕を 常に持っていなさいって言うことなんじゃないか。 そのくらいの余裕がなくては その人を幸せにすることも、守ることもできないよって 言うことなんじゃないか。 それとも。 見えないフリしていちゃついていたか。 子供を抱いた夫と身重の妻に席を譲るより、 人前で身体を触れ合わせることの方が 大事だって思ったか。 もし、本当にそう思ったのなら、 お互い恋人なんて持つには10年早いぞ。 世間様にこれ以上恥ずかしいとこさらけ出す前に さっさと 別れちまえ。