知り合いの職場の先輩(男性)が
介護離職を決めたんだそうだ。
ご本人も持病があり、実家と自宅の往復に
限界を感じたとのこと。
定年まであと2年残しての退職だそう。
職務を全うできないその人の無念さを思いやる前に、
あなたは自分の親だからいいけれどね![ぷー ぷー](//plaza.jp.rakuten-static.com/img/user/emoji/h779.gif)
なんてイジワルな言葉がまず浮かぶ。
奥様はどうなんだろう。
働いているのかも知れないし、
働いていなくても、友達だっているだろうし
入ってるサークルだってあるかも知れない。
生まれ育った土地を、自分の肉親を置いて離れることに
なるのかも知れないし、
他所から嫁ぎ、すっかりこの土地に慣れたところで
(夫の仕事に転勤はない)
盆と正月、あと時々訪れるだけの土地に
夫の母を介護しながら住むことになるのかも知れない。
どんな気持ちなんだろうと思う。
思わず、
「どこかに相談したの?
地域包括支援センターは?
国だって介護離職減らそうとしてるのに。
いろいろ手を尽くして、離職するしかないの?
奥様は仕事持ってないの?」
と矢継ぎ早に質問してしまった。
職場に仕事と両立する方法はないかと相談したのだろうか。
親が住む町の地域包括支援センターに相談したっていいし、
都道府県労働局・雇用環境均等部(室)っていうのが全国にあって、
仕事と介護の両立のための制度について相談を受けている。
(→「介護で仕事を辞める前にご相談ください!」)
厚労省のサイトなんて、介護離職防止のツールを、
それこそ山のように企業向け、労働者向けそれぞれ用意してる。
(→「仕事と介護の両立〜介護離職を防ぐために〜」)
動画も用意してるぞ。
(下の方に貼っときます)
私が他人事にこんだけあれこれ言うのは、
どうも介護離職したって、
負担が減るわけじゃなさそうだからなのだ。
平成24年に厚労省が民間のリサーチ会社に委託して行った
調査によると
(→「仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」
26〜29ページ「離職者の離職状況(1)(2))
離職後、精神面、経済面で
「負担が増した」「負担が非常に増した」
と答えている人はそれぞれ64.9%、74.9%
も居り、肉体面でも56.6%いるのだ。
負担はむしろ増えていて、
自分の親だからいいけどね、っていレベルじゃないみたいだ。
この調査によると、介護離職の理由は
1位が「仕事と手助け・介護の両立が難しい職場だったため」で、
次が「自分の心身の健康状態が悪化したため」。
今回の知り合いの先輩氏は、両方が重なった形なんだろうか。
平成29年に改正介護休業法が施行されたんだ(らしい^^;)けど、
同じ時期に改正された育児休業制度よりも
制度の利用は少なくて、利用率自体低いんだそうだ。
(→「大和総研 介護離職の現状と課題」大和総研 2019年1月
「2.制度を利用せずに離職する背景」13ページ〜)
理由としては職場に
1介護休業制度がない
2自分の仕事を変わってくれる人がいない
3介護休業制度を利用しにくい雰囲気がある
がトップ3。
うーん。
1は法律変わったのに論外って言う気がするけど。
2とか3は、同調圧力…なのかなあ。
この調査によると、介護しながら働いていても、
介護が週に3日くらいになると継続して働く意欲を失い
仕事の継続断念、
離職後再就職を望んでも再就職率は約3割程度、
再就職は年齢が上がるほど困難。
離職前は正規雇用だった人も離職後の再就職では
非正規になる人も多いとのこと。
…自分の人生なのに。
みなさん、もっとワガママになりましょう!
としか今は思いつかない。
「トモニン」っていうマスコットがにこにこしながら説明してくれます。
(「仕事と介護を両立できる職場環境」の整備促進のためのシンボルマークだそうだ
大和総研の前述調査では「活用されていないトモニンマーク」っていう項目もあったぞ)
えーめんどい〜とかそれがムズいんだよ!とか思う所もありますが、
割と見ておいたらいいかもしれないと思いました。
動画の中で結構厚労省が用意してるツールの紹介ありまして、サイト内検索して
似たような名前書いてあるとこクリックしたらいきなりダウンロードされて
びっくりした
希望としては、トヨエツとか50代イケメン俳優のドラマ仕立てで作って
欲しかった。トヨエツがいいです
。