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ちょっと遅くなったが、私のお気に入りだった番組”Project Runway”が先週最終回を迎えた。(2004年12月3日の日記参照) 私はファッション・デザイナーではないし、ファッションに関しては“ずぶ”の素人なので、素人の一意見として聞いて欲しい。 Project Runwayは次のトップ・ファッション・デザイナーを探すオーディション番組。 最終的にカラ・サーン(Kara Saun)、ジェイ(Jay)、ウェンディー(Wendy)の三人が残り、オリンパス・ファッション・ウィークでそれぞれがデザインしたコレクションを披露した。そして、この三人の中から一人の優勝者が選ばれた。 結果はジェイの優勝だったのだが、実は私はこの三人のデザインした洋服の中でジェイの服が一番気に入らなかった。 ジェイの服はちょっと原宿っぽいというか、どうもコスチュームっぽいというかコスプレっぽいというか、日本のアニメに出てくるような服だなぁと思った。 フィフス・エレメントのエイリアンみたいな青いニットの服は面白いと思ったけれど、 キルトのパッチワークがどうも貧乏くさく私には感じられた。 色もいろいろ使っているのだけれど、どれもちょっとくすんだ色で、青以外印象が薄い。 カラ・サーンの服もかっこよかったけれど、カラー・スキームが茶色ばっかりで、統一感はあるが面白みに欠けると感じた。しかも実際に着て街に出たらどうよ?かなり気張った感じが前面に出てちょっとかっこ悪いかも、、、。 (普通に街に着て出るような服はファッション・ショウの対象じゃないって言われそうだが、、、。) 私が一番いいと思ったのはウェンディーの服だった。 コスチュームっぽさがなく、 まさにwearable、普通に着れる服だ。 でも彼女のデザインが一番ジャッジの評価が低かったのも理解できる。 ウェンディーのデザインは普通に着れる、すなわち、どこかに売っていそうなデザインなのだ。無難、普通。そして、ちょっとおばさんくさい。(ジャッジにも言われてたが、、、。) 彼女の服はミセスをターゲットにしたような印象があるのだ。 「婦人画報」とかに載っていそうな、、、。 私はファッションに関しては保守的だと思う。 だからジェイの服よりもウェンディーの服の方が好きなんだな。 実は、私はウェンディーがストレスとプレッシャーでちょっとおかしくなってしまい、 みんなから嫌われるようになるずっと前から彼女を応援していた。 彼女は40歳。バージニアの田舎に住み、娘がいる。 二回目のチャレンジは”envy”「嫉妬」がテーマだった。 チャレンジャーたちは”envy”をテーマに服を作り、それを一般の客を招いてオークション方式で入札してもらい、一番高い値がついた服をデザインした人がその回の優勝者になるというものだった。 オークションの会場でそれぞれのデザイナーは自分がデザインした服の前に立ち、客に向かってセールス・トークというかプレゼンというか、要するにアピールしなくてはならなかった。 「私は今回、非常に”envy”を感じている。」 彼女はそう言った。 彼女の両隣ではRobertとAlexandraという若くてルックスもいい2人が たくさんの客を集めて自分の服をアピールしていた、、、のに、彼女のところには誰もいなかった。 「私は自分を売り込むことが苦手。」 「私はもう若くない。これが私の最後のチャンスなの。」 そんな彼女の姿が自分と重なった。 私は日本では理系で大学院まで出ている。 そして、キャリア・チェンジのために会社を辞めてアメリカの大学院に留学した。 大学院を卒業しているとはいってもこの分野で実績の無い私は、学部卒の若者と同じ「新卒者」扱いで、若くて元気でそして日本人に比べればルックスもいいアメリカ人の若者達と戦わなければならなかった。 自分がいつまでも雑用や他のデザイナーの手伝いばかりをやらされていた時に、自分と比べてどう考えてもスキルが上だとは思えない白人の若者が後から入ってきたにも関わらず、重要なプロジェクトにすぐ組み込まれたりするのを見てきた。 もちろん、ネイティブではない私の英語力やスキル不足が大きな原因ではあるのだろうが、果たしてそれだけだろうか。アジア人慣れしていない白人が相手でも、もし自分がもっと若くてずっとルックスが良かったら、他のアメリカ人と同じくらい気に入ってもらえただろうか、採用してもらえただろうか、仕事を任せてもらえただろうか、そういう思いが常にあった。 そして私も自己アピールが下手である。自分の事を「私はこんなに素晴らしいんですよ」と口八丁手八丁で適当なことを言ったりするのは苦手だ。 だから、私はずっとウェンディーを応援していた。 頑張れ、おばさん! 彼女はグループになって服を作るチャレンジの時に、負けた原因をグループ・リーダーの指導力の無さのせいにしたということで、みんなから嫌われるようになった。 (でも、The Apprenticeならそんなの当たり前。) だから誰も彼女のデザインを正当に評価しようとしなかったし、最後に三人が残った時も、誰も彼女が優勝するとは端から考えていなかった。 でも、最後のrunway showを除く9回のチャレンジのうち、カラ・サーンは4回勝っているが、実はウェンディーも2回勝っている。ジェイは一度も勝っていない。 (一番キャラの強いオースティンAustinも2回勝っている。残り一回はKevin, Alexandra, Noraのチーム。) なので、これまでのチャレンジの実績から言うと、カラ・サーン、ウェンディー、オースティンの三人がもっとも強いチャレンジャーということが出来るのだ。 そして結局一度もチャレンジに勝っていないジェイが最終的に優勝した。 う~ん、人生ってそんなもの、、、。運の強さとか要領の良さとか、そういったものが大事なんだろうな。 ちなみに楽天仲間のひまわり娘さんの日記で知ったのだが、 実はオースティンはProject Runwayのスタッフから頼まれて、コレクション一式を作り、Runway Showをやっていた。 オースティンが落選する回の放送が、オリンパス・ファッション・ウィークでのrunway showよりも後だったので、オースティンが既に落選していることを秘密にするために、ダミーでショウをやったのだ。 その時のビデオをオフィシャル・サイトで見ることが出来るのだが、な、なんなんだこの音楽は???なんでこんなロード・オブ・ザ・リングみたいな音楽なの? う~ん、やっぱりダミーだから気合が入らなかったのか、いまいち印象が薄いと感じた。 ちなみにキャラ的には私はジェイが好きである。彼が何気なく言う一言がすごく笑えたりする。 そしてモデルはマーティニーク(Martinique)が一番いいなと思う。彼女はrunwayに出てきた時や折り返し地点でポーズを取る時に何だかモノ言いたげで目元がちょっと笑っているような、とてもいい表情を見せるのだ。さすが、プロのショウ・モデルだなと感心した。それに歩き方もとても品がある。服に合わせて、そしてデザイナーの要望に合わせて歩き方を変えたりと、演技というか、演出にも長けているのだ。 おっと、短くさらっと触れるつもりがまた長くなってしまった。 私がこの番組にはまったのは、他人が物をデザインして作る過程を見るのがとても刺激になって楽しいからだ。そして、同じことがまた起きている。 今年2月11日の日記でもちょっと紹介した、ボビー・フレイがジャッジをしているリアリティー・ショウ”Wickedly Perfect”。 最初はコンセプトが中途半端でイマイチ面白くないと思っていたのだが、見ているうちに段々面白くなってきて、今ではもうすっかりお気に入り。 たった24時間で池や橋やピクニックエリアのある公園を作ったり、この番組はとにかく課題の量に対して与えられる時間がものすごく少ない。連日徹夜で頑張っても無理なんじゃないの?と思いながら見ているとチャレンジャー達はテキパキと仕上げていってちゃんと時間内に完成させる。「やれば出来る!」ということをあらためて思い起こさせてくれる。今週土曜日で最終回。楽しみ、楽しみ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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