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あっちゃん6331

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カテゴリ:自然
 絶滅危惧を実感できるオゼコウホネ

 尾瀬に通っていて、いつかブログに載せようと何時も狙っていたのが「オゼコウホネ」なのだが、このオゼコウホネが曲者なのだ。

   柱頭盤の赤が少しだけ見えますか?
   オゼコウホネ

 尾瀬の古い文献や、私の持っているレットデータブックのオゼコウホネの項に1981年の写真と
 『夏の尾瀬を歩くと木道の脇の池塘で見ることができる。ヒツジグサと混生することは稀で、それぞれが別の池塘に澄み分けているのが面白い。』
 との記述があります。

 ところが現在の尾瀬ヶ原の池塘を観ると、オゼコウホネを木道の脇で見ることはなく、オゼコウホネが育成する池塘はほとんどが(調査した訳ではないので)ヒツジグサと混生している。
 しかもオゼコウホネは池塘の中心部に数個の花をつけている程度で柱頭盤の赤いオゼコウホネの特徴を撮影することは、至難の技なのだ。
 私が尾瀬に始めて入ったのは25年前だがその頃と比較してもその生育数は減少しているように感じる。
 ナガノバモウセンゴケも絶滅危惧種に登録されているが尾瀬ヶ原でめにする個体数が多く絶滅危惧を感じないが、オゼコウホネは心配になる。
 自分なりに減少に減少の理由を考察してみた。 

 私の減少の仮説 1 池塘の深さが減少

 尾瀬研究見本園の池塘には、池塘を代表する「ミツガシワ」、「ヒツジグサ」、「オゼコウホネ」の3種類の植物が混生している。
 この3種類の植物は池塘の水深により棲み分けをしている。
 
 ミツガシワ 水深75cm

 ヒツジグサ 水深125cm

 オゼコウホネ 水深150cm(他のコウホネも同様と思います。)

 木道の整備や周辺の土などの流入により池塘の深さが浅くなり、過去には150cm以上あった池塘が125cm程度になって、ヒツジグサが優勢になり、オゼコウホネを駆逐している。
 これは実施に尾瀬研究見本園の池塘を観ると、その中心部にオゼコウホネの花が水面に顔を出し、池塘の底が、すり鉢状の形状で中央が深くなっていることが推測される。

 私の減少の仮説 2 地球温暖化の影響

 今年は記録的な酷暑が続いたが、近年は地球の温暖化が体感できるほど気温が上がっている。
 オゼコウホネは北方系の植物が氷河期に移入し、取り残された植物とされている。
 一方、ヒツジグサは四国、九州など温暖な地方にも育成する植物であるので、温度環境の変化によりヒツジグサが優勢になり、オゼコウホネを駆逐している。

 オゼコウホネ減少の本当理由は解らないが、現在、環境省のレッドデータ、絶滅危惧種に登録されているコウホネ属は「ヒメコウホネ」、「オグラコウホネ」、「ネムロコウホネ」、「オゼコウホネ」の4種である、「オゼコウホネ」が絶滅しないように願いたい。
 そして赤い柱頭盤のしっかり写った「オゼコウホネ」の写真をアップしたいものだ。

 先日、 ひすいloveさんのブログで シモツケコウホネ(栃木県今市)のコウホネの新種発見の話題が紹介された。
 新種発見の記事に驚き、嬉しく感じたが、一方、減少しているオゼコウホネについて紹介したく、いつも以上に気合を入れて調べてみた。

 いずれにしろ「オゼコウホネ」は低地に適応できるコウホネではないので早めの保護対応が必要でないだろうか。

 オゼコウホネ(尾瀬河骨)
 ●学名 : Nuphar pumilum var. ozeense
 ●科名 : スイレン科
 ●属名 : コウホネ属
 ●名の由来 : 根茎が白く骨のように見えるため、河にある骨という意味で河骨と呼ばれる。
 ●花言葉 : 崇高(コウホネ) 
 ●特性 : ・ オゼの池塘や流れの緩やかな河川に育成する多年草。
       ・ 根茎は深く泥中を這い、白色の地中根茎が水中で肥大化する。
       ・ 円柱状の花茎を水上に長く出し、黄色い花を上向きに付ける。
       ・ 花は黄色で、直径3cm程で、花弁状の萼片は5枚、内側に多数の小形の花弁と雄しべ、1個の雌しべがある、花の中心にある柱頭盤が赤いことが特徴。
       ・ 水上の葉は長さ20cm程で基部は矢じり形のサトイモのような形。
       ・ 水中の葉は細長く、流れのある所ではワカメ状。
       ・ H19.9.3 尾瀬研究見本園の池塘にて撮影。

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尾瀬の入り口戸倉温泉 「マルイ旅館」アットホームな雰囲気がお気に入り、トレッキングの疲れも大浴場で癒せます。
旅館専用の体育館もあり夏合宿にも最適ですよ。

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Last updated  2007.09.12 06:14:14
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