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テーマ:日々自然観察(9783)
カテゴリ:ボランティア
早春の尾瀬ヶ原にドップリと浸かった4日間
ツキノワグマは群馬県で600頭程度が生息していたと言われてますが、H18年は山でドングリやブナの実の不作などから人里への熊の出没があいつぎ、332頭が捕獲され、327が駆除され、5頭が放獣されました。 尾瀬では、ヨシッポリ田代で平成11年、16年の過去2回、ツキノワグマによる人身事故が起き、尾瀬保護財団では平成17年から専門の研究員を配置して、具体的な被害防止対策の実施や事故の背景となる生息状況の調査を行っています。 今年のツキノワグマの生息状況調査はゴールデンウイークの前後4日間ずつ2班体制で尾瀬ヶ原に入り、延べ5日間の調査を行い、その前半組(4/26から4/30)に参加したという訳です。 前半組のメンバーは、尾瀬のツキノワグマ人身事故で財団に召集されたクマ博士のHさん、石垣島でジュゴン調査を十数年経験して今は尾瀬保護財団職員Nさん、元尾瀬沼ビジターセンター職員で知床でヒグマのカリスマインタープリテーターのAさんと、私の4人です。 今年の目撃例は、至仏山オヤマ沢田代付近で、ボッカさん(たぶんスノーボード)が中型クマを発見したそうで確実に冬眠から覚めて動き出しています。 調査はビジターセンターを7時に出発して、上田代と下ノ大堀川の二地点にわかれて、16時までプロミナ(フィールドスコープのことを、そのズジの人はそう呼ぶ)で山の斜面をひたすら探します。 結果は3日目に1頭、最終日に1頭、観察することができました。 私は最終日にようやく、斜面をゆっくり登る姿を捕らえることができました。 過去の調査実績は、17年1頭、18年6頭、19年2頭とのことです。 尾瀬のツキノワグマはオスと若いメスは3月頃から冬眠から覚め、子連れのメスと年老いたメスは今頃冬眠から覚めるそうです。 私は、登山中に3度至近距離でツキノワグマに会っていて、一度は尾瀬の北上川の橋の近くでした。 ツキノワグマの注意事項を書いてみます。 ◎熊に合わないための注意事項 ・クマは人の気配を感じると、先に逃げるなどして、人と出会うのを避けるのが普通なので、熊鈴やラジオなどで、なるべく早く自分の存在をクマに知らせましょう。 ・本来夜行性の動物なので、朝夕の薄暗い時間帯はクマの活動が盛になり、尾瀬では、5時から9時と16時から19時の間も目撃情報が多くなっています。 ◎クマに出会ってしまったときの注意事項 ・距離が離れているときは、あわてずゆっくりその場から遠ざかり、近くにいる場合は、クマの動きを見ながらゆっくりと後退しましょう 。(新潟県境の三国峠の山中で、ばったり遭遇でこの方法で事無きを得ています) ・大声を出さない(怖くても叫んだりしてはいけません)、写真撮影をしない(ストロボの光が刺激して襲われるかも) ・クマは逃げるものを追いかける習性があります。(私は逃げる時は斜面を下れと先輩から言われいましたが、熊は下りで走ると回転してしまうそうですが、嘘だと思います) 自然観察好きの私には願ってもない絶好のボランティアでしたが 自然環境のプロの方と、調査し、生活をして、自然について語り合い、尾瀬や自然に対する気持ちを一層深めることができたのが今回のボランティアの最大の収穫でした。 Hさん、Nさん、Aさん、ありがとうございました。 3泊のビジターセンターでの生活も、家では全くしない自炊や洗い物をしたり、ビジターセンターの職員の苦労(家族的で楽しい?)なども分かり刺激になりました。 しかし雪焼けで真っ黒なうえ、皮が剥け始めて、凄い顔になっています。 何だか順序立てのない報告になりましたが後で書き直します。 みんなの尾瀬を みんなで守り みんなで楽しむ ------------------------------------------------------------------------- 尾瀬の入り口戸倉温泉 「マルイ旅館」アットホームな雰囲気がお気に入り、トレッキングの疲れも大浴場で癒せます。 旅館専用の体育館もあり夏合宿にも最適ですよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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