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テーマ:日々自然観察(9781)
カテゴリ:蝶
ヒメギフチョウを見たくて赤城山へ
先日の山花でウスバサイシンを取り上げて、関東地方でヒメギフチョウがいるのは赤城山だけだということに気が付いた。 調べる程に、赤城のヒメギフチョウの希少性や、成虫が見られる期間は2週間程であること、「赤城姫を愛する集まり」というボランティア団体があることが分かり、なんとかヒメギフチョウに会いに行きたいと思っていたが、天候や仕事、ご近所の葬儀などが重なり、今年はもう会えないと諦めていた。 5月18日(日)もう成虫の期間は終わりだろうが、生息地だけでも確認しておこうと、赤城行きを決めた。 目的の外輪山に登ると、ヒメギフチョウの保護を呼び掛ける地元の小学生が描いた看板が目に付いた。 頂上まで登たが周辺は霧が掛かり、ヒメギフチョウの飛ぶ条件は無いので諦めて下山し始めると、産卵調査をしている「赤城姫を愛する集まり」の皆さんと出会った。 「日が出れば、ヒメギフチョウの飛ぶ姿がきっと見られますよ」と聞き、しばらく粘ってみることにした。 ブラブラしながら産卵調査のようすを眺めてみた。 自然環境の調査は、先日のツキノワグマモニタリング調査で大変であることは分かっていたが、ウスバサイシンの葉の裏を一枚一枚確認し、産卵を確認したら発見日、発見者、産卵数を記載したタグを付け、台帳に記載する地道な作業だ。 皆さんと昼食を取り、天候も好転してきたので調査の手伝いを申し出ると、快く仲間に入れてもらえた。 何百枚、歯を裏返して確認しただろう、その時「ヒメギフチョウ飛んでますよ!」と声が掛った。 しばらく飛んでいる姿を肉眼で確認することが出来て、感動した。 「写真なんか撮れなくても良いや」と思ったが、その後、何頭ものヒメギフチョウが飛び立ち、落ち葉の上に降りたヒメギフチョウを撮影することができた。 そのうえ「こっちで産卵始めましたヨ!!」の呼びかけで産卵の姿まで納めることができた。 最後まで産卵調査の手伝いをして「ヒメギフチョウを守りたい」、「ヒメギフチョウをもっと知りたい」と思い、今後も「赤城姫を愛する集まり」の活動に参加させてもらうことにした。 今日も自然の中で、良い出会いに恵まれた。 ヒメギフチョウ(姫岐阜蝶) ●学名 : Luehdorfia puziloi erschoff ●科名 : チョウ目 ●属名 : ギフチョウ属 ●名の由来 : ギフチョウ岐阜県で採取されたことに由来し、ギフチョウに比較して小さいためこう呼ばれる。 ●特性 : ・中国東北部からシベリアにかけて広く分布し、日本では北海道(中央部~東部)、本州(東北~中部)に分布するが一般に局部的、関東地方では赤城山山麓部に分布するのみ。 ・本州では4月中旬から5月上旬に発生。 ・成虫はカタクリ、スミレ類、ミツバツチグリなどの花で吸蜜。 ・幼虫は北海道ではオクエゾサイシン、本州ではウスバサイシンを食草。 ・種の検索はギフチョウが雄腹部下面の毛および雌の受胎豪が黒色、ギフチョウが雄腹部下面の毛および雌の受胎豪が黄褐色。 ・H20.5.18赤城山山麓にて撮影。 ------------------------------------------------------------- 尾瀬の入り口戸倉温泉 「マルイ旅館」アットホームな雰囲気がお気に入り、トレッキングの疲れも大浴場で癒せます。 旅館専用の体育館もあり夏合宿にも最適ですよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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