ドジャースタジアムは通路も売店もとてもきれいで、歩いているだけでも気持ちがいい。このニート(きちんとして清潔)な印象は、はるか昔、ディズニーランドに初めて行った時の感動に似ている。掃き清められてゴミ一つ落ちていない遊園地に、びっくりしたものだった。
来ている人も小さな子供から、うんと年を取ったお年寄りまで様々だ。グラブを持った少年たち(大人もいた)も沢山見かけた。ファールボールやホームランボールをキャッチするためだ。リトルリーグで野球をやっていた息子達もグラブを持って行ったが、ネット裏のネットは高く張られており、なかなかチャンスはなかった。場所によってはしょっちゅうボールをもらえる。
当時、野茂英雄選手が活躍しており、日本人の活躍は誇りに思えて応援にも力が入った、野茂選手の捻りの効いた豪快なトルネード投法を熱っぽく見つめていた。彼は案外バッテイングも良くてビックリした時もあった。
何回か足を運んでいると周りのシーズンチケットで席をとっている人の顔が少しわかるようになった。いつも真剣にスコアーブックをつけている老女(老婆?--失礼!)二人組みとか。なぜかいつもお気に入りのカーボーイハットのおじさんとか。マイ座布団、マイひざ掛けの人も沢山いた。お気に入りの選手のユニフォームやNOMOティーシャツの人もいっぱいいた。それぞれの楽しみ方があって、とても個性的だった。年をとって野球のある日は、必ず応援に行くのも良い趣味だなぁーと憧れの目で見たりした。
応援も鳴り物はほとんどなく、時折音楽がかかったりする程度で、純粋にプレイに一喜一憂する。落ち着いた応援だ。(ブーイングとかはあるけれど。。)どういう野球をするのかを球場全体が見つめているのだ。プレイをする人にとっては選手冥利に尽きるだろう。結果を出すことがすべてだ。だから選手のギリギリのプレイを見ることが出来る。それが私はメジャーリーグの魅力なのだと思う。
今年日本で行われたメジャーの開幕戦レッドソックス対アスレティックス戦で、その魅力に気がつかれた方も少なからず居られたのではないだろうか。