遠藤周作さん
7月6日の日記…最近、常に本を持ち歩き、時間ができれば読書しているのですが、今読んでいる遠藤周作の『眠れぬ夜に読む本』が面白い☆(一つの章が短く読みやすい&いろんなことについて書いてある) 最初の章にこんなことが書かれていました。 アメリカのキューブラー・ロスという女医さんが2,500人ほどの蘇生者(医者に亡くなったと言われて3分とか5分後に息をふきかえしたような患者)にインタビューした。 内容は、息を吹き返すまでどのような体験をしたかということについて。 結果、患者の回答に三つの共通したものが見られたらしい。それをロス先生は京都の学会で演説しました。 一つめは、意識と肉体との分離。自分の遺体やそのまわりの家族の様子をはっきりと見、そして遠く離れたところに住む家族などのことを見ることもできたらしい。 二つ目は、愛した死者(自分より先に亡くなった肉親など)がそばに来て助けようとしているのをはっきりと感じたらしい。 そして三つめは、光に包まれ、その光の源の方向へ行きたいと思ったが生きを吹き返した。 という共通点。 医者として、彼女はこの研究をしたことで死後の世界を信じるようになり、癌の子どもに、自分が死んだらどうなるのか?と尋ねられたら「あなたはサナギのカラをここに残して、あの世で蝶になるのよ」と言えるようになったらしいです。 わけのわからない宗教者とかが言ったことなら、怪しいって思うけど、医師による2,500人もの人の研究結果であると考えると、へぇ~!としか言いようがない。。 話はかわりますが、この遠藤周作さんの本の中で彼が書いた本、『海と毒薬』についてふれられています。 早速、今日買いに行きました。内容は、戦争末期にあった実話をもとにした小説。九州の大学病院における米軍捕虜の生体解剖事件についてです。「日本人とはいかなる人間か」を追及した本らしい。。 生体解剖事件…そんなことがあったなんて初めて知りました。ちなみにこのお話、映画化されているらしいです。 7月8日の日記…きのう買った『海と毒』、一気に読みました。 人間が人間に対して行うこととして、普通に考えたら間違っているとわかっていることが、やっても良いことだと感じること、 環境が変わると(戦争中とか)よく起こることですね。(ドイツのナチスのしたことのように) 日本国内でも、そういう人間としての感覚が麻痺してしまったような事件があったんだなぁと、 そして、その事件について今まで聞いたことがなかったことに驚きです。。(教科書にものってなかったし) 他にも、歴史の中には、過去にあったという事実を知らなければならないことがたくさんあり、 そして、過去の事実として知らなければならないことこそ、隠されていたりします。 人間って恐ろしいことをするけど、それを隠しとおそうということじたいはもっと恐ろしいことのような気がする…。 被害者にとっては、一生苦しめられる出来事だったりするのに。。。