Plaisir
ひとことで言うならば、「味が濃い」ただし、しょっぱい、甘すぎといった偏りではなく、味をしっかり感じる味付けということだろう。食後にノドが乾くようなことはなかったので、しょっぱくも甘くもなかったんだと思う。席は10席程度。店に行ったときにはすでに満席。予約をしていたのでよかったが、フリーではなかなか入れないかも。店のスタッフは、全員男性。ディナーは、3800円と5000円のコースが選べる。3800円のほうは、前菜、スープ、魚料理か肉料理、デザート、ドリンク。5000円のほうは、肉と魚両方のフルコース。前菜と肉料理、デザート、ドリンクをセレクトする。魚料理は、その日の決まった料理のよう。わたしらは、5000円のコースを選んだ。最初に稚貝の白ワイン蒸しが出てきた。なかなかおいしかった。前菜は、ツブ貝のなんとか。ナンプラーの味だろうか。東南アジアっぽい、パンチのある味付け。妻の前菜は、赤ピーマンとウニのなんとかジュレ。これも、なかなか変わった味だった。スープは、ユリネと黒トリュフのスープ。これまた、パンチの効いたお味。美味。魚料理は、ブリのグリル、バルサミコソース。上にゆずが乗っていて、とても和風味。これも同様に、しっかりとしたお味。とてもおいしいんだが、若干、うんざりしつつある。ここでだったかな?口直しのゆずとレモンのシャーベット。これまた、強い!これは、ほのかな味でいいんでないの?と思う。肉料理。仔羊のグリルだろうか。わたしは、鴨を注文してたが、勘違いしたのか、豚のポトフ風が出てきた。とはいえ、別に腹も立たず、豚をいただいた。これは、家で食べる同様の料理と似ていてホッとする料理。ただ...やっぱり味が濃い。これは羊も同様。さすがにうんざりしてきた。食後のデザート。わたしはクレームブリュレ、妻はマンゴープリン。おいしかった。だが、想像どおり、どちらも濃厚。で、シメのコーヒー。エスプレッソじゃなく、コーヒーを頼んだのに、カップが、コーヒーカップなだけで、味はエスプレッソ。濃い!ここまで全部濃厚だと、完全に意識的にそうやってるんじゃないかと思える。ただ、コースを食べるには、少々うんざりしちゃうかもしれない。ランチなんかがちょうどいいのかも。いい意味で、日本っぽくない味かな?とも思えた。海外だと、ちょっと激しい味付けってけっこうよく遭遇する。日本と海外の差って、そういうところかもしれないとも思えるし。日本は、間違いなくおいしい。ただ、繊細であるがゆえ、こじんまりと収まってるようにも思える。そういう意味では、この店は、大胆な外人シェフっぽい。日本人だけど。わたしはまったく気にならなかったが、給仕スタッフは、けっこうがさつというか、ミスが多い。ぶつかったり、こぼしたり、まちがったり。わたしは、水をこぼされ、料理間違わられたせいか、お詫びにワインをサービスされ、最後は店の外まで総出で見送りされた。気にしてませんから、大丈夫ですよ。