遊山箱って言葉を初めて聞いたとき、なんかワケもなくときめいちゃったあたし。
遊山なんて、「物見」と一緒に使われていることしか知らなかったもん。
これが「遊山箱」
どうです?見るからにかわいいでしょ?
これは漆塗りの高価な品なのですが、なんと子供用。
昔から子供達はこの遊山箱を持って子供達だけで
暖かな春の日、桜咲く野原や河原にでかけていき
友達と遊んでお腹がすけば、お母さんの手作りの料理が詰めてある
遊山箱をあけて、つまんで、また遊ぶ。
子供も家族の一員として、一人前の働き手として
家の手伝いをさせられていた時代、この日は思いっきり
遊ぶことができると、朝からワクワクしてたまらなかったそうだ。
また面白いのがこの遊山箱に詰める料理はだいたい決まっていて
上段には、おやつやデザート(ういろう、寒天)
中段には、煮物などのおかず
下段には、巻きずしやおいなりさん
というのが一般的だったらしい。
もちろん女の子だけじゃなく、男の子用もある。
ところがこの可愛らしい風習はだんだんと廃れてしまって
遊山箱そのものが手に入らなくなってしまった時代もあったそうだ。
最近になって、大学教授がこの遊山箱について研究したことから
再び注目を集めるようになって、遊山箱も作られるようになったという。
でも、今の時代、子供だけで野山に遊びにいくなんてことしないだろうな…
お母さんもこんなに手の込んだ料理を子供のためだけに作ることも
しなくなってしまっただろうし。
だけど子供の頃にこの遊山箱を持って遊んだ記憶のある人たちは皆
とても楽しそうに当時のことを語ってくれる。
母が自分のためだけに朝から作ってくれたごちそうが詰まった
漆塗りの色鮮やかな遊山箱を手に、子供達だけで出かける春の日。
子供たちにとって、特別な、そして毎年心待ちにする日だったに違いない。
こういう風習そのものが復活して
子供達が遊山箱を手に歩く姿が見られるようになったらいいのにな~
遊山箱を持って、うれしそうに歩く子供たちの姿を想像してたら
あたしも遊山箱が欲しくてたまらなくなっちゃった。
でもほんと贅沢品だよね・・
特注品だと2万円近くもするんだもん<いま。
いやいや、いつか絶対買ってやる!
ただ一番の問題は誰が料理を作るかってこと…むむむ
ある一定の年齢以上の人からしか話をきいたことがないので
30代以下で、思い出がある方いたら、教えてください。
もちろん、40代以上の人でも書き込みよろしく。