前回書いた感想は以前日記でこの映画のことを
「大好き」と書いた
後ぐらいに思ったこと。
今日、この映画のこと、もう一回考えてみようって思ったんだ。
正直、前回の内容に関しては、
無しってことにしてもいいんだけど
あたしにしてはこういう風に評価が変化するのは
珍しいパターンなので、
これはこれで残しておこうかと。
いやしかし、ネガな感想って
書き方にほんと気をつかうね・・・
だったら書くなって?
「いい映画」と評価が高かったこの作品。
ところが感想があまりに似通っていて
ものたりないなーって。
で、自分なりにこの作品を解釈してみようって思ったのが
そもそもの間違い。
よく噛めば噛むほど味があるって言葉があるけど
噛めば噛むほど、消えて無くなるっていう感じ。
よく言えば綿菓子みたいってことかな?
と、ちょっとここでなぜこの物語の舞台が
「フィンランド」である必然性みたいなものを考えてみたの。
でね、「かもめ食堂」の公式サイトの
フィンランドの紹介ページなんだけど・・・
「まじめで」
「誠実で」
「自然を愛し」
「仕事漬けではなく」
「自分自身の時間を大切にし」
「ユーモアも忘れない」
書いていたらきりがないくらい、誉め言葉のオンパレード。
すげえな、フィンランド!
日本人が憧れる全ての要素を持ち合わせてるのでは?
「まじめにやっていれば、いつかは報われる」
こんな言葉、真顔で言ったら、鼻であしらわれそうな今日。
心の中ではそうあって欲しいと願いながらも、
ハズかしくっていえやしない。
日本人が昔から信じてきた思想が崩壊している日本に対し
遠く離れたこのフィンランドという国では、まだそれがたしかに生きている
少なくとも、
生きているような気がしちゃう。
(オフィシャルサイトの煽り方ははっきりいってすごい!)
サチエさんも軽く口にしていたけど
フィンランドを選んだ理由はこれかぁ!
そして別の要素として
この映画の舞台をフィンランドを選んだ理由を勝手に推測すると・・・
フィンランドを初め、北欧のカワイイ雑貨、食器、インテリアは
日本の女性に大人気。
かもめ食堂も、サチエさんの家も、素敵なものでいっぱい
こういう目に見える、分かり易い「可愛らしさ」に目を向けさせることで
たいして気の利いた台詞もない脚本や
作品の奥行きの無さからうまく目をそらしているというか・・
「カワイイもの」「きれいなもの」「やさしいもの」
って見てると気持ちいいもんね
心地よい、穏やかな空気を感じ取らせて、
見る者の気持ちを「ほっこり」させる。
日本女性にとって、クリーンなイメージの強いフィンランドは、
まさにその舞台にぴったり!
うまいよな~!!!
まるでおとぎ話のような雰囲気を漂わせて、
その空気感だけを味わう映画。
そういう楽しみ方にとどめておけば良かったのに・・・
自分なりに咀嚼することでより味わいを増すかと思って、
作品をあっちこっちから見ようとしたら
全然違うものが見えてきちゃった・・・
20代後半~ちょっと多目に見積もって50代ぐらいの女性を
ターゲットにしたカタログ映画
監督さん、ほんとこの世代が好むテイストをしっかり掴んでるんだもん
その点についてはほんとすごいと思う。
というわけで、見終わった直後は、
確かに「ほっこり」する映画だったけど、
時間がたつにつれて、「大好きな」映画という評価からは
遠ざかってしまった
あとね
かもめ食堂も、サチエさんの家も、
サチエさんが作る食事も、サチエさんの生活もとてもきちんとして、
とてもちゃんとして、とてもきれいにししていて・・・
自堕落なあたしにとっては、ちょっと耐えられそうにありません!
それにね、サチエさんのそばにいたら、
自堕落でいられない気がする。
きっとサチエさんはそんなあたしを見ても
「いーんじゃないんですか~」
って言ってくれると思うけど
その横できちんと生活しているサチエさんみてたら、
恐縮しちゃいそうで・・・
ってこんな風に想像してしまうほど、
あたしの自堕落ぶりは救いようがないってことか
最初はこのサチエさんというキャラが魅力的に思えたんだけど、
サチエさんのこと考えれば考えるほど、
サチエさんの持つ、別の強さが感じられちゃうんだよね・・・
あー、あたしってなんてひねくれもの!
だからさっきも言ったように、
この映画は深く考えちゃいけないっていってるじゃん!
あの食堂を訪れれば、
間違いなく美味しい食事と暖かい雰囲気を味わえるはず。
確かにそうは思うんだけど・・・一度行けば十分かな。
フィンランドはすっごく行きたい国
でも
あたしの目的は
「オーロラ」
「犬ぞり」
「サンタクロース」
思いっきり、アクティブ観光客として
楽しみに行きたいんだもーん
この辺ですでにずれてる?
それに焼き鮭定食より、
トナカイのクリーム煮のおにぎりの方に猛烈に魅力を感じるし。
これだから、サチエさんと合わない?
いやでも、大絶賛の「かもめ食堂」に対して、
こういした感想書くのは勇気いる~
でも、ほんとなんで?っていうぐらい絶賛の嵐かつ
冒頭にも書いたけど書いてある内容がほとんど同じ。
映画って見る人の数だけ見方があるっていうのに・・ぞぞ!
思わずYahoo!映画で
☆少ない人たちの感想をわざわざ見に行っちゃったよ~
まあ、まとめとしては、
この映画が持つ清潔感をそのまま素直に受け取って
あんまりごちゃごちゃと考えない方が正解
そーすれば、他の多くの人や
あたしが最初に感じたのと同じ様な感想が持てるのでは?
あたしってば、
眺めていればキレイで、カワイイ品物を
いろいろといじくり回したせいで、粉々に壊してしまったんだなって。
ということで、どうぞサチエさんよろしく
「こういう感想もいーんじゃないんですか~♪」
って読み流してくださいませ。
こんなひねくれた感想を書く
Eurekaの頭の中はどうなってるんだ!
って思った方。
どうそコチラをご覧下さい
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タイトル かもめ食堂(ROUKALA LOKKI)(2005)
監督 荻上直子
出演 小林聡美/片桐はいり/もたいまさこ
ヤルッコ・ニエミ/マルック・ペルトラ/タリア・マルクス
ストーリー サチエ(小林聡美)はヘルシンキで
"かもめ食堂"を始めたものの客はゼロ。
だが最初の客で日本かぶれの青年トンミ(ヤルッコ・ニエミ)、
ガッチャマンの歌詞をきっかけに知り合ったミドリ(片桐はいり)、
空港でロストバゲージに遭ったマサコ(もたいまさこ)など
次々にかもめ食堂に集う人たちが増えてきて・・・・
評価 ★★★☆☆
公式サイト
http://www.nikkatsu.com/movie/official/kamome-movie/