前の職場の美女が出るというので、某アマチュアオケの演奏会に行ってきました。
マーラーの9番を演ると聞いていたので、正直に言うと気が重い演奏会でした(-_-;)
大学で音楽を勉強したものの、オケに苦手意識の高い私は、「音楽を勉強するモンはオケを聴かなあかん」と先生に言われ続けてきたに関わらず、とりあえず買ったけど聴いていないオケのCDをため込む人でありました。
頭の悪い私にとって、形式のわかりやすい曲や何が表現されているかがわかりやすい曲はたまに聴くんですが、「マーラーは難しく重たい」と決め込んでいて、「買ったけど聴いたことないシリーズ」の一つとしてあげられる作曲家だったのです。
で、知人(※美女)から「今度演奏会やるから聴きに来てね~」ってニッコリ笑顔で言われて「行く行く~」と返事したものの、演奏曲目を聴いて「うううぅぅ・・・」となってしまいました。
思い起こせば新婚当時、元旦那に誘われて、30000オーバー円のチケットを買って聴きに行った、外国の有名なオケ+有名な指揮者(元旦那イチ押し)のマーラーの「巨人」。
有名どころですが、やっぱり途中で寝てしまい、最後のほうの「ちゃーんちゃちゃ」って言うラッパの音で目が覚めて「なんでかフラメンコ(昔ラジオでありましたよね)みたい」って言って、「いい演奏になんてことを」と怒られた苦い思い出があるのです。
で、今日。
プログラム前半は少し軽めの曲で、その後20分の休憩。
ちょっと帰ろうかな?と思ったのは内緒ですが、「始まりますよ」のアナウンス後、座席がもうぎっしり。
何とか開いている席に案内され、始まった「マラ9」・・・
しょっぱな、言っちゃ悪いが、とある楽器のピッチに顔をしかめてしまう。
いかん、いかんよ。合わなさすぎる。
で、どんどん進行していく一楽章。
うー、キツい。
「『死』かぁ・・・」なんて、考えながら、二楽章・三楽章と曲は進んでいく。
時々、音程が気になったり、ソロが素晴らしかったりと、気が付けば私と両隣が寝ておりました。
三楽章がもう、「訳分かんないんだけど~」って言いたくなるような気持ちになってくる。
で、四楽章。
始まると、それまでが「これを聴くための苦行だった」と言いたくなるような印象。
目もしっかり覚め、森を上部から眺めているような気分になり、曲が進むと、そこには死にゆく者の生への執着を感じたりして、なんかこう「ぐっ」っと来て「ぶわ」ってなりそうでした。
亡くなった「あの人」は、マーラーが好きでした。
辛いことがあると、部屋にこもってよく聴いていました。
もうすぐ、あの人の誕生日。
生きていたら52歳になります。
奇しくもその日、事務手続きが一応全て終わります。
52歳のお誕生日に。
「マラ9」の最後の最後の部分は、死を目前としたギリギリの場面で、生に縋って縋って死にゆくようなイメージがあります。
あの人は、その時何を思ったのか。
今まで、ちっともマーラーなんて聴かなかったけど、聴いてみようかな?ってほんの少し思いました。
ほんの少しだけ。
事務手続き完了の日を知らされたとき、「ああ、誕生日だな」と思ったのだけど、その誕生日近くになって偶然マラ9を聴き、何だか不思議なものを感じずに居られません。。。
あ、タイトル見て、下ネタだと思ったら、ごめんなさい。