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2004.12.17
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忙しい日だった。息子Jを送った後、時間差で次女をプリスクールへ。ここまではいつもと同じ。

その後、ホリデープログラムと名を打つもののために、Jの学校へ逆もどり。毎年のことだが、がっかり。
パブリックスクールの音楽教育には、期待してはいけない。この学校にはまともなピアノもないのだから。これで、一応裕福とされる地域の学校なのだ。プログラムは、バックに流れる曲にあわせて子供達が歌うというもので、先生のタクトが早すぎて合わなかったりして、聴いてる方がハラハラだ。なぜ、もっと子供の能力を信じてあげないのだろう、といつも思う。チャンスを与えてあげたら、可能性は無限なのに。せめて、ハーモニーの美しさぐらい体験させてあげたい。X0年前の日本の田舎の小学校でさえ、音楽室には、一人に一台オルガンがあってシンプルな曲作りなどしていたというのに。そういえば、昨年、Jの学校で立て笛を購入させられた。あれは、一体どう使われているのだろう。

そんなことをフツフツと思いながら、高速に乗って目指したのは、ジョージのお宅。ジョージさんとは、数年前に旦那君の仕事関係で出会った。彼女も御主人につき添って来たparty
で、私達と同じテーブルになり、その会場で唯一のアジア人である私といろんな話しをしてくれ、その時は、映画の話しで結構盛り上がっただろうか。

彼女の高校時代の親友が日系の方だったこと。また、その友人は、アメリカにビジネスでいらした日本人男性と結婚されて今は、日本に住んでいらっしゃるとのこと。そんなこともあって、親切にして下さったのかも。

その時は知らなかったのだが、ジョージは、長年に渡りBrain Cancerと戦っている。彼女のお嬢さんが、3才で発病されて、今そのお嬢さんは20才。
先週60回目のセラピーを終えたばかりなのに、今日の為にがんばって体調を整えてくれた。

ジョージさんのお宅は、薄いベージュの壁で落着いてる。お気に入りのものだけを厳選して置いてあるので、すっきりしていてくつろげる。我が家のように、レゴを踏んづけて歩かなくていいのだ。

今は、ご主人と彼女だけの住処で、つい最近この新築の家に引っ越してこられて、それを機に、ずいぶん物を処分されたらしい。(そうよね。小さい子供達がいる間は、仕方ないのよ。と少し安心。)

彼等は、今、50sの物に凝っていて、クリスマスツリーは、全体シルバーもので、そして、50sのオーナメントが数個ついている。おまけにグルグルと回り、面白ーいと喜んでいる私に、赤い包み紙の小さな箱をその下からさりげなく手にとって、

”サンタクロースが少し早めに来たみたいよ。”とジョージ

私も日本からお土産を持って来ていたが、それはお土産だし、どうしましょう。と戸惑う私に、

”きっと気に入ってもらえると思うわ。”とジョージが言う。

とにかく、ランチの席について、プレゼントを開けた。

”これは、頂けないです。”

というのが精一杯。小さな箱の中には、彼等がコレクションしているグラスア-トのひとつが入っていた。初めてジョージのお宅に行った時、まず、私は、彼等のそのグラスコレクションに魅せられた。どれも色がとにかく美しい。

私の手のなかにあるのは、オレンジ色をベースに原色より鮮やかな色で花をデザインした直径7cmぐらいのグラスボールのようなもの。吸い込まれるほど綺麗。

実は、自分もコレクションしたいと思い、そのアーチストのHPをチェックしたこともあった。悲しいことに、そのアーチストは他界して、そのテクニークが伝授された人達によるものしか手に入れることが出来ないことをその時知る。それに、高価。ebayにも出ているけれど、とても無理。

それが、、、いま我が手中に。そして、なんとその作家のサインが後ろに。

ホントにいいのでしょうか。

ジョージが云うには、私がとても気に入ってくれてるのがうれしいから、この良さを分ってくれる仲間だから受け取って欲しいと。

それで、今、そのグラスは家にある。今朝もうっとりして眺めてしまった。そして、ジョージのことを想った。きょうも一日ベッドで過ごすだろう彼女のことを。

ありがとう。

ジョージ。

ヒギンズグラス





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Last updated  2005.01.24 10:45:13
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