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テーマ:国内旅行について(2546)
カテゴリ:日本滞在記
さて、九州の旅は続く。
思うところあって、高千穂と阿蘇の間にある祖母山に登る。 ここは以前、九州で一番高い山とされていた山で、といっても 1756m程度。前日夜から季節外れの雪が降って、予想外の 雪中登山となる。 登山道の途中には、大分、熊本、宮崎の三県境があって、 九州版 Four Corners といったところか。 というわけで、山頂にはご多分に漏れず、代々山を神として 信仰してきた証である祠がある。 ちなみにこのご神体が実際大分のものなのか宮崎のものなのか という争いは先祖代々延々と続いてきたそうで、大分側が 下からえっちらおっちら祠を担いできて奉ったと思ったら、 宮崎側はそれを蹴倒して自分らのものを奉り、それに気づいた 大分側は宮崎の祠を蹴倒してまた自分たちのものを奉りという ことが延々と繰り返されてきたそう。 そういった奥の深い土着系の歴史ははっきりいってアメリカ ではほとんどお目にかかることはない。(ネイティブ アメリカンのものがちらほらあるけど、なんだか日本の もののように今と昔がつながっていないような気がするし そもそもマイノリティーとして「本流」から押し出されて しまっているような気がする。) 下に降りれば山頂まで登るのが面倒なズボラな人のために 山頂から「降ろされちゃった」神様が奉られている祖母嶽神社 がある。このあたりのインチキさ加減もおおらかな古き良き 日本のいいところだと思う。 右奥に見える本殿が鳥居から見て明後日の方向を向いて いるのは、もちろん本来のご神体である祖母山の方向を 向いているから。 縮小した写真だから見えづらいかもしれないけど、本殿正面 から180度振り返ればちゃんと正面に祖母山が目に入る。 というわけでそんなこんなで九州の旅も終わり、熊本から またしてもブルートレイン「なは あかつき」号で京都方面へ 出発と相成りました。 ちなみにその後、まっすぐに東京に帰らず、奈良飛鳥に寄り 道をしたわけで、次回はそのあたりについて書く予定です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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