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テーマ:政治について(20046)
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「ジェットエンジン搭載トイレが爆走、その最高速度は…」
まさにアメリカならではの話(爆)。 「【やばいぞ日本】 序章 没落が始まった(1)『ダイナミズム失う』」 このネタに関しては色々言いたいことがあるんだけど、 なにはともあれ、アメリカで理系の博士をとる日本人は 約200人という話は何度かブログで出してきたので その数字をここで再確認するとともに、そのうち日本に 帰るのは5%程度という重要な情報が抜け落ちている ことを指摘してみたりして。 ちなみに記事は他国と比べて人数が少ないということを 悲観するような内容になってるけど、それは全くの的外れ だと思う。 日本は自国でそのような人材を養成する能力があるから わざわざアメリカくんだりまできて博士をとるのは 自分のようなひねくれ者くらいだと思うんだけど、どう だろう? 海外帰国組が日本で冷や飯を食わされるのは 周知の事実なわけだし、だから帰国率も5%に留まって るんだろうし。 さらに、日本の場合は主たる人材の養成は企業が行って いるので、博士号の多少にこだわる必要はあまりないと 思うんだけど、どうだろう。このあたりは、持論の 「そもそも大学院というシステムは日本の社会風土に なじまない」論につながっていくわけだけど。 というわけで、このネタに関しては今日はこれくらいに しておいて、ここからアメリカの大学院ネタの続きに突入。 繰り返しになるけど、アメリカの大学院のシステムは 学校によってバラバラ、さらに同じ大学内でもプログラム によってもバラバラなので、詳しいことを知りたければ それはもう個々のプログラムの担当者に問い合わせるしか ないし、担当者も不必要に出願者を不安がらせるのは 禁物なので、プログラムの「暗黒面」への言及を避ける こともあるので、現役の学生にも色々聞いてみた方が いいかもしれない。 実際、学校側もそういった事情は理解していて、例えば 出願すると面接に呼ばれたり(旅費は学校側もちなことも 多い)するんだけど、その時に教員抜きの、現役学生だけ との面会時間なんかも設けられていることもあって、 自分が現役学生だった時には、面接に来た出願者を ランチにつれてったり(費用は学校持ち)したりして、 で、出願者側も心得たもので、そこでプログラムの 「暗黒面」について根掘り葉掘り聞いてきたりして。 (典型的なのはドロップアウト率に関する質問。) と、また話が脇にそれてしまった。そうそう、前回は qualification examまで書いたな。このqualification examの位置づけは基本的に「ゆくゆく博士候補生として 審査してもらう資格を得る試験」と同時に「修士号と ともにプログラムから去ってもらうための選抜試験」 という位置づけ。内容は「それまでのクラスで学んだ 基礎的な知識に関する試験」と「自らの研究分野とは 関係ない分野についてレビューを書いて、その発表」 そして、「これからの研究プランの発表(Proposal)」の 3本立てが主流だったらしいけど、最近は学生に無駄 (かどうかはわからないけど)のプレッシャーをかけても しかたあるまいという考え方が主流になってきて、 だんだん簡略化される傾向にある、というのは自分が 所属していたプログラムのディレクターの話。 それでも自分のプログラムは老舗のプログラムだった ので、レビューとProposalの二つをやらされたけど、 新参のプログラムはProposalのみというものも多く、 これからはそれが主流になっていくのかもしれない。 ちなみにこのProposal、基本的に予算申請書のフォー マットにのっとって書く事が要求され、それはもちろん とりもなおさず、将来的に自分で研究予算をとってくる 時のための予行演習という位置づけ。 自分の場合は、レビューとProposalにそれぞれコミッ ティー(教授数人の審査委員会)を組織して、審査 してもらうかんじで、Proposalのコミッティーは そのままその後の研究の進捗状況の報告会(Progress report)と、最終試験(Defense)の審査メンバーにも なるかんじ。 先に書いたようにProposalにパスできず、プログラム を去る学生もいて、プログラムディレクターによると Proposalは「お前は残念ながらこの先プログラムに いてもやっていけないよ」という引導を渡す機会でも あるとのこと。パスできなかった学生は「ひっそり」 いなくなるケースが多く、実際、どのようにして落と されるのかは自分は全く知らなかったりして。 でも、よっぽどのことがないかぎりその時点で 修士号はもらえるんだけど、そういったいきさつの 修士号は逆に「ドロップアウトしてしまったレッテル」 という評価にもつながるのでいかがなものか、という 議論は常にあるらしい。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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