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テーマ:★留学生活★(629)
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さて、またまたしつこく大学院の話に戻ったりして(汗)。
(ちなみに半日前に「そもそも『日本』をあてにしない層の 出現」というエントリーもアップしたので、よかったら そちらもどうぞ。) そもそも、この大学院ネタシリーズを書き始めたきっかけは 7月6日のエントリーに現役lecturerさんがつけて 下さったコメントで、そこからどんどん話が明後日の方向に ズレていっちゃったんだけど、今日はその原点に戻って みようと思う。 現役lecturerさんによると、イギリスではtaught courseというどちらかというと実務系の修士のプログ ラムを経ずして博士課程に入れるらしいんだけど、 修士を経ずして博士課程に入れるというのは昨日までの エントリーにも書いた通り、アメリカでも同じ。 ただ、アメリカの博士課程の前半は修士のプログラムと 多少かぶっているので、現役lecturerさん言う ところの「research degreeの場合、taught courseの経験が ない」というわけでもないと思う。 「下っ端教員の場合、taught courseに係わることに」 という部分はアメリカも同じで、研究に割く時間が 減るので、クラスなどを教えることは一般に敬遠される ことが多いので、皆「研究費獲得が多いと研究専任 (Research Prof.)になれますので、taught courseに全く 係わらず、PhD by researchの学生だけを扱う」ことを 目指しているように思う。(PhD by researchの学生を 扱うことすらいやがる人もいる。さらに、研究所付属の 大学院などであれば、そもそも全教員がResearch Prof. だったりもする。) さらに、個人的にはそうであるべきではないと思って いるんだけど、一般的にはそのような傾向の副作用で 「教える」ことはどうしても「研究」より下に見られ がちになってしまう。 これが端的に表れているのは、大学のランキングで、 全般的に「教育型大学」は「研究型大学」より評価が 低い。ただこの評価は特に学部生は鵜呑みにすべきでは なく、例えば「提供されている教育の質」では逆に有力 研究型大学の評価は軒並み低かったりするので、あとは 個人の価値観次第。「教育型大学」の教員は本当に 「教える」ことにプライドをかけてしっかりやっている 人が多い。 ちなみにこの「研究型大学」と「教育型大学」の住み 分けは日本の大学に欠けている部分のような気がする。 日本の場合、どうしても大学というところは「研究 するところ」という先入観念を捨てきれないらしくて、 ほとんど研究費の出ていないような所でも、雀の涙 の研究費を得るためや、わけのわからない研究を するために時間と労力を割いているように見える。 こないだも「ブラジャーがどのようにダメになって いくか」といった研究論文を見かけたけど、やってる 人には申し訳ないけど、そんなことに時間を使って いるくらいなら、もっと学生に時間を使ってあげれば いいのに、と思ったりもする。でも、先に書いたように どうやら「研究」というものをしていないと大学 としての「カッコがつかない」という事情があるらしい。 と、このあたりで今回の大学院ネタシリーズはいったん 終わりにしようかな。またそのうち思い出したように何か 書くかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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