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テーマ:ニュース(99964)
カテゴリ:学位工場 Degree Mill
先日のブログエントリーで「良心的 Degree Mill(笑)」
という表現をしたら、「なんのことやらよくわからん」 というご指摘を頂いたので、念のため解説してみる。 ちなみにこの「良心的 Degree Mill」というのは、大きく 分けて2タイプに分かれる Degree Mill のうち、片方の タイプを(強烈な皮肉をもって)表現するのに適当だと 思って使っている表現で、過去のブログエントリーでも 何度となく登場させ、解説しているので、もしよかったら ブログHOME から Degree Mill 関連のカテゴリーにある 過去のブログエントリーも見てみて下さい。 さて、2タイプのDegree Mill とは、1)お金を出せば すぐに学位を売ってくれるものと、2)コースワークを 課すなどして表向きちゃんとした大学(院)のふりをして いるものだ。 1) のタイプのものは、お金の他に「これまでの人生経験」 に関する書類やごく簡単な論文を提出させたりすることも あるけど、シロウト目から見ても明らかに怪しい上に、 例え騙されたとしても失うのはお金だけなので、2)の タイプのものと比べて「良心的」だと思っているわけ。 (ちなみに最近、マスコミなどの矢面に立たされている ものは、このタイプのものが多い。) ウェブに名前などを打ち込むだけで、即プリントアウト できる学位証のテンプレートを無料(!)作ってくれる、 極めて良心的(笑)なサイトまである。 個人的にはここまであからさまなので、万が一本人が 騙されてお金を払って学位を買ってしまっても、また、 その学位を持つ人に(その学位取得の経緯を知った上で) 騙されてしまった人も、常識的判断能力の欠如という 意味で、自己責任だと思っている。 問題は2)のタイプのものだ。 これは、「参加者」から金銭とともに「時間と労力」を奪う。 お金は最悪、宝くじにでもあたれば取り戻せるが、「時間と 労力」は決して戻ってこない。この点において個人的に 1)のタイプと比べて極めて悪質だと思っている。 また、シロウト目にはもっともらしい経緯を経て、さらに 内容はともかくそこそこの知識を得た上で学位を得るので Degree Mill 問題に詳しくない限り、その肩書きに騙されて しまう人も多いという面でも悪質だ。 ちなみにこのような「学校」に参加してしまって、途中で どうやら自分がやってきたことは怪しいと気づいた場合、 キレてしまう人が多い。(「通信教育の落とし穴」も参照して みて下さい。)今まで自分が正しいと思ってやってきた事が 突然否定された際のこのような反応は心理学的にも正常 (説明がつく)という話を心理学の専門家の方からうか がったこともあるけれど、心理学を持ち出すまでもなく 気持ちはわからんでもない。 そして大抵の場合、「それでも今まで学んできたことが無駄 だとは思わない」とか「一度始めてしまったことだから とにかく最後までやり遂げる」とか「学位ではなく、学んだ 内容にこそ価値がある」といったところに落ち着く訳だけど いやはや人生の中の「貴重な時間」を失ってしまったという ショックから立ち直るのは、なかなか難しいようだ。 ←未認定校、非認定校、Degree Mill 学位工場、学位汚染関連リンク集。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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