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カテゴリ:留学レビュー
当時の彼女は何かというと「私は昔、アメリカに『住んで』
いた」という点を強調していたような気がする。 たとえば彼女は更新期限が来るたびにアメリカに免許を 更新しに行っていた。すでにアメリカからひきあげた身に とって、それを維持するのはどの程度意味があることだった のかはわからないけど(ちなみに今はシステムがかわった ので、実質的に日本の住んでいるのに、アメリカの免許は 維持できません)彼女にとっては、アメリカに住んでいた 証という、自分にとって価値あるものだったのかもしれない。 実際、アメリカの「ア」の字にも縁がなかった仲間内の 飲み会の席などで、アメリカの免許を出してみれば、 やはり「おおっ」という反応があったのは否定できない。 (異論はあるだろうけど、日本人の「舶来物」への興味は アメリカ人よりも強いような気がする。彼女がアメリカの 免許を取り出すと、必ず「見せて見せて」となったもの だけど、アメリカ人に日本の免許を見せてと言われたことは ただの一度もないような気が。) なにはともあれ彼女にとって、恐らく「アメリカに住んで 『いた』自分」というのが一種のアイデンティティだったん だと思う。ただ、それはあくまでも過去形だ。 月日は流れ、彼女のブログを見てみると、言葉上は「今は 日本が大好き」となっていた。 が、年に一度のアメリカ詣では続いているようで、そこでは 「またここに戻って来る(住む)ことはできるんだろうか ・・・」となっている。 もちろん人間、「古き良き時代」に戻りたいという気持ちは 常にある。 自分だって、日本に帰ると時たま小学校の頃に住んでいた あたりなどにふらっと戻ることだってあるけど、すでに そこは自分の居所でないこともまた現実なわけで、つまり 今の自分の居所はあくまでも、今自分が居るところである べきだとは思う。 しかして彼女にとって、再びアメリカに住むことは「夢」 なわけで、ただ残念ながら、それが再び実現する可能性は 非常に低いと思われる。 彼女が普通に日本に住んでいて、もしくはせいぜい旅行 程度で表面的なアメリカを体験した上で、アメリカに 住むことにあこがれているのであれば、それはごく 純粋な「夢」だ。 が、彼女は留学してしまった。一度なりともアメリカに 住むという夢を実体験として実現。そしてそれを知った 上で、「再びアメリカに戻ってきたい」という夢を持つ というのは、これまた純粋な「夢」とはちょっと違う ような気がする。 (話、それまくりだな・・・。タイトルとは全く関係 ない方向に話が進んじゃってるけど、まあぼちぼち 書いているうちになんとかなるだろう・・・。) (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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