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昨日ちらっとAsahi.comを見ていたら、個人的に気になるこんなニュースが出ていたので、今日は日本は本質的には変わってないネタをお休みしてちょっと触れておく。ちなみに内容は某SNSの日記の焼き直しだけど、悪しからず。
「国際離婚、勝手に子連れ帰国ダメ 日本、国際条約締結へ」 http://www.asahi.com/life/update/0509/TKY200805090165.html 「国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約」という日本を除く先進国やその他の多くの国がとっくに締結している条約を、日本もやっと締結するというニュースだ。 この問題の関連ネタは過去にもブログに書いてきた。 「日本人によるアメリカ人「Abduction」」 http://plaza.rakuten.co.jp/cat0857/diary/200611300000/ 「アメリカでの「Abduction」抗議活動」 http://plaza.rakuten.co.jp/cat0857/diary/200612020000/ 「日本人によるアメリカ人拉致再び」 http://plaza.rakuten.co.jp/cat0857/diary/200706300000/ 日本がこの条約を締結していないことによって、たとえば今まではアメリカ人と結婚した日本人が結婚生活上何らかの問題が生じた際に、離婚の手続きを待たずに(相手と「客観的な」子供の同意なく)子供をつれて飛行機に飛び乗って日本に帰ってきてしまうケースなどが発生していた。 日本では社会通念上、離婚に至るような問題が発生した際に、特に(父親でなく)母親が子供を連れ去る事に対しては「普通のこと」として受け入れられているように思えるけど、これは国際通念上、そして男女同権の視点からも実はかなり偏った考え方だ。 ひどいDVなどがあったので仕方がなかったというケースもあるだろうけど、でも、アメリカを含めた各国の主張を見ると、少なくともAbductionという単語が使われており(アメリカ大使館の例:http://travel.state.gov/family/abduction/country/country_501.html) 、日本語訳では日本に配慮してか「誘拐」とされているケースも多いけど、たとえば北朝鮮の日本人拉致の問題の際に使われる単語もAbductionであり、例の横田めぐみさんの拉致問題を扱った映画のタイトルも「Abduction, The Megumi Yokota Story」だ。(一般的な誘拐の場合はKidnappingと言われることが多い。) 加えていえば、アメリカの場合、この行為は殺人や強盗などに匹敵するFelony(重罪)とみなされ、当事者はアメリカ(や同盟国)に永遠に入国できないのはもちろんのこと、ケースによっては国際指名手配犯として(場合によっては当事者の親も共犯者とみなされる)、ICPOのウェブサイトに手配写真が載っていたりする。日本ももちろんICPOには参加しているんだけど、日本の国内法に照らし合わせて犯罪とはならないので、もちろん日本にいればアメリカに首を差し出されることはない。 なにはともあれこの日本人(女性が多いので「日本人妻」と表現されることが多い)によるアメリカ国籍の子供の誘拐(拉致)の話は、風の噂では聞いていたんだけど、それを目の当たりにすることになったのは、「Abduction, The Megumi Yokota Story」がアメリカで上映された際に、その上映映画館前で行われていた抗議行動だ。 この「Abduction, The Megumi Yokota Story」の前で行われていた抗議行動(上映映画館のほとんどで抗議活動が行われていたことからも、この問題の裾野の広がりようが容易に想像できる)については、自分の知る限りでは毎日新聞が本当に小さく扱った以外は、日本では全く報道されることがなく、(日本での「Abduction, The Megumi Yokota Story」のアメリカ上映に関する報道姿勢は「見に来たアメリカ人も、この映画でを通して見せつけられた北朝鮮の日本人に対するひどい行為に怒りの声を上げていた」などといったような、「日本にとっての美談」に終始していたように思う)なるほどさすがに都合の悪い情報なので日本では流さないのか、という印象を持ったということも付け加えておこう。 また個人的には北朝鮮問題の交渉の場で、日本が拉致問題をとりあげた際のアメリカや他の国の態度に、この問題の存在が全く影響を与えなかったと言えばうそになるような気もしている。 なにはともあれ日本がこの条約を締結し、システムが機能しはじめれば、アメリカから相手の同意なしに子供を連れて帰ってきてしまった親の元に次々に「赤紙」が届くことになるのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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