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テーマ:英語のお勉強日記(8005)
カテゴリ:日本で英語って必要?
今から約2年前のブログに試しにセンター試験の英語を解いてみたというネタがある。
とてつもなく簡単だったことが記憶に残っている。 ただ1問だけ間違えた。少なくとも新聞などで公表されている正解とは違った答えを選択していた。たしか前置詞の穴埋め問題だったと思う。この問題に関してはネット上でも「正解が2つある」と話題になっていたし、大手予備校なども入試センターに質問状のようなものを送ったといった経緯があったような気がしたけど、当然入試センターはだんまりを決め込んでいた。前置詞などというものは、所詮日本語のてにおはのようなもので、たとえば自分のブログにせよ、誰のブログにせよ、てにおはが「文法的に」「厳密に」正確なんていうことはありえないと思う。そもそも自分の書いている日本語が「文法的に正しいかどうか」を知る手段がある人はどれだけいるんだろうか。文法なんて言語にとって「後づけ」された屁理屈・・・というのは言い過ぎだとは思うけど、とりあえず「ネイティブスピーカーが見て違和感がない」とういう評価基準が「文法」の上にあるべきなような気がしてならない。 ところがこの「ネイティブスピーカーが見て違和感がない」というのがくせ者で、というのも自分の場合、日本の人から見ればあくまでも「日本人」つまり「ノンネイティブスピーカー」なわけで、これは一生どんなことがあっても変わらない。というわけで、日本人が自分の英語を評価する際にはどうしても「文法書的しばり」が適用されてしまう。ところがこれがネイティブスピーカーだと、どんなインチキな英語でもこの「文法書的しばり」が適応されない。ちなみに時にこの「しばり」は人種差別的な側面を帯びることもある。つまり、見た目が「白人」時には「黒人」であれば、ネイティブスピーカーでなくてもこの「文法書的しばり」が免除されることがあるのに対し、アジア人はむしろ厳しく評価されることがある。以前このブログでもself-discrimination(ちなみに self-discriminationは、通常差別は自分の属するグループをタナに上げて他のグループを卑下することによって生じるのに対し、日本人の場合は、白人などに対して自分の立場を貶めた上で「自分自身を差別してしまう」という不思議な傾向があるというコンセプトを説明するために自分が作った造語です)という話をしたことがあるんだけど、なんで日本人は英語に関しても、自分自身に対して、もしくはアジア人に対して厳しくしてしまうんだろう。 これについては、昨日の「海外経験もない、実際に英語を道具として使ったこともない先生から英語を教わった、やはりこれも海外経験もない、実際に英語を道具として使ったこともない先生」が英語を教えるために、とりあえず「文法書」という「正解のガイドライン」に頼らざるをえないことが原因だとも思っているんだけそ、それについてはまた追々触れることになると思う。 さてセンター試験に話を戻すと、もちろん自分が日本で大学受験をした時には英語で全問正解なんて夢のまた夢。もう記憶の彼方だけど、6年間の学校での英語の授業+受験勉強を経てやっと8割くらい正解、といった程度じゃなかっただろうか。それも問題を解く際の思考過程は、この主語は三人称単数云々だからこの単語はこうなるはずで、だからこの空欄はこうなるはずで・・・とまるでパズルを解くようなものだったと思う。もしくは読解問題では、まるで漢文を読むかのように「頭中で単語を並べなおして」一文一文読んでいっていたようにも思う。 ちなみに2年前に試しにやってみた時は、「なんとなくこれ以外ありえない」(ちなみにそれ以前に、選択肢を見る前に正解がわかるケースがほとんど)というように、瞬間的に正解がわかるようなかんじだった。 なにはともあれ、言いたいことは6年間での学校での英語の授業+あの熾烈な受験勉強を経て身についたのは、あの驚くほど簡単な英語の試験で8割くらいの正解をひねり出す程度の英語力だったということだ。そもそも言葉というのは「瞬間的に」理解し、発信しなければならないたぐいのものであるにもかかわらず、問題の一つ一つにウンウン頭をひねってかなりの時間をかけて答えをひねり出した上での結果がそうなのだ。 たとえば中学~高校の英語の授業や英語の試験勉強に費やした時間と労力とコスト、さらには受験勉強のうち英語に費やした時間と労力とコスト、そして英語の先生が先生になるまでに費やした時間と労力とその養成にかかったコスト、そして先生として教えることに費やした時間と労力とコスト、その全てが注ぎ込まれた結果が上記の通りなわけで、自分の場合は結果として今現在役に立っている部分もあるけれど、さて、日本に普通に住んで生活している人の中でそう思える人はどれだけいるんだろうか・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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