ものさしの違い
3月21日に出た厚生労働省健康局総務課地域保健室から発信された業務連絡。 放射線の影響に関する健康相談について(依頼)(一部修正及び追加)除染が必要となるスクリーニングレベルを13,000cpmから100,000cpmへ変更するという内容。これは汚染地域から出る場合に100,000cpmまで許容範囲だということ。つまりは汚染区域外にあって、最大100,000cpmの汚染もやむ無しということ。緊急時における暫定的措置なわけだが、 10倍汚染の概念がすべてにおいて、共有されるのか... これが国の方向なんだ...とあらためて、認知したのだった。だから、原子力安全委員会は国際基準の1mSv/年を10mSv/年にしたんだねぇ。緊急時における暫定的措置、良く使われる文言だけど、暫定的といいながら、長年放置のガソリン税もあるし、一体、いつまでが緊急時で非常時なんだろうか?もう、4月の終わりに原子力保安院に聞いたこと。「もう、手遅れなんですか?」は原子炉の状況も含めて、連続被ばく状態に陥ってる人々をも差したんだけど、その時、対応してくれた方は否定したよ。炉心溶融もメルトダウンもともにね。1,2,3号機ともにもう後はダダ漏れするばかりで全部沈めるプールでもこさえて、水没させるしかないだろうと思っている私。原子力の専門家でもなんでもない身の無責任発言だよ。それでも、反応自体は止められないわけで、崩壊熱は発し続けるんだもんね。放射線医学総合研究所(略称:放医研)で半減期を短くする話を教わったけど、仮に短くできたとしても、崩壊エネルギーの濃縮だから、放射能としては強くなる、時間半分、強度倍増しちゃうわけで本当に放射性核種って扱いにくい奴。4号機のわけわかんない爆発だって、解析可能なデータが揃ってないってことじゃない。まぁ、公にしてないものがあると思われてもしょうがないよ。だから、やっぱり、なす術ないよね、手詰まり.....表に飛び出すかどうかは別として完全に核反応が終わるまで止められないってわけだ。なんか本当に厄介な世界だよ、原子力って。地球が46億年かかって作り上げた地球をいとも簡単に原始地球に戻してしまうのってどうよ。それでも、大丈夫だという人は神様なんだろうか?反対派でもなく賛成派でもなかったんだけど、恐ろしく魅力的な原子力の世界。それを使いこなすには人間が未熟すぎるよな。内閣府を取りまとめる官邸、そして、経産省がこれに続き、原子力保安院が下に就く現システムではヒトの命よりも金勘定になっちゃうわけよ。だから、ヒトの命を軽んじるとこんだけマイナスが出ると実感できなければ、体制は変わらないわ。仕事がなくなるとか、食べられなくなるとかにものさしを置いてると絶対、原発は立ち止まることさえしないわね。文字通り、生命線を握っているはずの第一次産業がこんなに弱腰になっちゃってるのはすべからく、金(かね)本位制のスタイルからだわ。貨幣って便利なものだったはずだけど、そうじゃなくなってるみたいね。ちなみに昨日の若松の数値が0.17μGy/h≒μSv/hでしょ。なるほどね、と思う。会津若松の線量は3・11以前は0.04~0.05だからそれでも3倍~4倍。原発一個破損につきの倍々ゲーム?短絡的に数字で考えると確かにあそこの6基逝っちゃうと安全委員会の10倍基準が余裕を持った試算であると言えちゃうのかな?そうなると飛散した核種が問題なんだけど、未だにヨウ素とセシウムしか出てこないのは環境に及ぼす影響をカウントできないからなのね。或いはカウントしたくないからなのね。出ちゃってるんだから10倍汚れる覚悟をしなさいよっていう国。な~んか、ヘンなの。日本ってこんな変な国だったの?そんなの嫌だと思ったら、とっととお掃除しちゃえばいい。汚れは軽く落とせるうちに、まだ、降ってる中だって、手をこまねいてると体の内外取り込んで、そのうち取れなくなっちゃうからね。たかだか1/48の福島県。GDP試算で5%ダウンの評価しかもらえない東北の農業。ほんの数十万の命さえ守れない。全体からするとほんのひと握りに過ぎないこの命。私にはたったひとつの命。私の子供たちはたった3つの命。だけど、この“たった”が私のすべて。貴方のすべて。たとえ、ものさしが違っても目盛が重なるところはないかしら?真面目に、不真面目に考える毎日......