テーマ:猫のいる生活(138897)
カテゴリ:ねこねこぐらし
さっき、B親から電話が来た。
ヤツは実家近くの動物病院で研修中。 考え込んでしまうような話を聞かせてくれた。 来院した仔猫ちゃん、生後1ヶ月ぐらい。 外を散歩中、お隣の犬に背中を噛まれてしまった。 下半身が全く動かない。脊髄が傷ついてしまったらしい。 後肢は全く動かないけれど、 前肢を上手に使って、ニャ~ニャ~元気に動き回っているそうだ。 懐っこくて、とても可愛いおチビちゃんらしい。 問題はオシッコ。 下半身が麻痺してしまったため、自力でオシッコが出来ないのだ。 朝晩2回、人間が搾ってあげなければ、腎臓をやられてしまう。 飼い主さんは、もう、諦めてしまったようだ。 仕事が忙しくて、毎朝毎晩の世話は無理だから・・・との事。 『安楽死』という話も出たそうだが、 担当獣医師が引き受け、其処の病院で暮らす事になったらしい。 その子は、生き延びるチャンスを得た。 動物と暮らすという事は、一生を引き受けるという事だ。 可愛くて元気なだけじゃない。 人間と同じで、生きていれば、トラブルだって幾らでも起きる。 全てを引き受けて、世話を全うするだけの覚悟が必要なのだ。 まして、何かしらハンディを背負った動物の世話は、本当に大変だと思う。 四六時中つきっきりで、たくさん面倒を見なければならないかもしれない。 それは数日の事か、或いは数ヶ月、場合によっては一生の事かもしれない。 そうなれば、遊びや旅行はもちろん難しいだろう。 勤務中はどうする? 収入がなければ共倒れだ。 私には、あなたには、出来るだろうか・・・? 愛情というチカラで、全て乗り越えられるかもしれない。 私自身、うちの猫が病気になった時は、全力で向き合う所存である。 何がどう大変でも、彼らが存在してくれるということだけで、 私は無敵になれるのだから!! しかし・・・今の私は、直面していない。 きれいごとを言っているだけかもしれない(違うと信じてはいるが)。 現実問題として、 そこそこの決意では、引き受ける事は出来ないだろう。 今回の仔猫ちゃんは、本当にラッキーだったと思う。 当然だが、引き取り手にもキャパシティがある。 何頭、何十頭と、育てられるワケではないのだ。 誰も引き受けられない場合、その子はどうなるか。 選択肢の一つとして『安楽死』があるだろう。 しかし、治らない病に苦しんでいる子ではない。 どうかすれば、元気に生きていける子だ。 楽にしてあげるのとは話が違う。 その子自身、言葉を発することはなくとも、無念であろうと思う。 飼い主さんも、獣医さんも、とても後味の悪い思いをする(きっと)。 そうかといって、 不自由な身体で捨てられては、生き延びる事も難しいだろう。 食物を獲る事も、外敵から身を護る事も、元気な子よりずっと大変なのだから。 今回の子の場合、自力で排尿できないのだから、間違いなく死んでしまう。 そういう悲しい事態が起きないよう、 ひとりひとりの飼い主さんに、出来る事があると思う。 重大な危険を予防する事。例えば『完全室内飼い』だ。 たいていの猫は外に出たがるけれど、 人だって同じ家の中じゃ退屈しちゃうけれど、 閉じ込めて飼うのは可哀想な気もするけれど。 交通事故・虐待者・ネコエイズなどの病気・・・ 今のご時世、 猫が自由に闊歩するには、街はあまりに危険なのだ。 悲しい事ではあるが。 退屈な生活も、しばらく続けば、自然に慣れる。 一緒に遊んだり、退屈しのぎのアトラクションを設けるのも良いと思う。 今の生活を守り、お互い幸せにやっていけるように、 怪我や病気を遠ざける事が、いちばん大切なのではないだろうか。 なんだか偉そうにノべてしまいましたが、 B親からの電話で、改めて強く感じた、いち猫バカの想いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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