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2004/08/11
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カテゴリ:ねこねこぐらし
さっき、B親から電話が来た。

ヤツは実家近くの動物病院で研修中。
考え込んでしまうような話を聞かせてくれた。



来院した仔猫ちゃん、生後1ヶ月ぐらい。

外を散歩中、お隣の犬に背中を噛まれてしまった。
下半身が全く動かない。脊髄が傷ついてしまったらしい。

後肢は全く動かないけれど、
前肢を上手に使って、ニャ~ニャ~元気に動き回っているそうだ。
懐っこくて、とても可愛いおチビちゃんらしい。

問題はオシッコ。
下半身が麻痺してしまったため、自力でオシッコが出来ないのだ。
朝晩2回、人間が搾ってあげなければ、腎臓をやられてしまう。



飼い主さんは、もう、諦めてしまったようだ。
仕事が忙しくて、毎朝毎晩の世話は無理だから・・・との事。

『安楽死』という話も出たそうだが、
担当獣医師が引き受け、其処の病院で暮らす事になったらしい。

その子は、生き延びるチャンスを得た。



動物と暮らすという事は、一生を引き受けるという事だ。

可愛くて元気なだけじゃない。
人間と同じで、生きていれば、トラブルだって幾らでも起きる。

全てを引き受けて、世話を全うするだけの覚悟が必要なのだ。

まして、何かしらハンディを背負った動物の世話は、本当に大変だと思う。
四六時中つきっきりで、たくさん面倒を見なければならないかもしれない。
それは数日の事か、或いは数ヶ月、場合によっては一生の事かもしれない。

そうなれば、遊びや旅行はもちろん難しいだろう。
勤務中はどうする? 収入がなければ共倒れだ。


私には、あなたには、出来るだろうか・・・?


愛情というチカラで、全て乗り越えられるかもしれない。

私自身、うちの猫が病気になった時は、全力で向き合う所存である。

何がどう大変でも、彼らが存在してくれるということだけで、
私は無敵になれるのだから!!

しかし・・・今の私は、直面していない。
きれいごとを言っているだけかもしれない(違うと信じてはいるが)。


現実問題として、
そこそこの決意では、引き受ける事は出来ないだろう。



今回の仔猫ちゃんは、本当にラッキーだったと思う。

当然だが、引き取り手にもキャパシティがある。
何頭、何十頭と、育てられるワケではないのだ。


誰も引き受けられない場合、その子はどうなるか。

選択肢の一つとして『安楽死』があるだろう。
しかし、治らない病に苦しんでいる子ではない。
どうかすれば、元気に生きていける子だ。
楽にしてあげるのとは話が違う。
その子自身、言葉を発することはなくとも、無念であろうと思う。
飼い主さんも、獣医さんも、とても後味の悪い思いをする(きっと)。

そうかといって、
不自由な身体で捨てられては、生き延びる事も難しいだろう。
食物を獲る事も、外敵から身を護る事も、元気な子よりずっと大変なのだから。
今回の子の場合、自力で排尿できないのだから、間違いなく死んでしまう。



そういう悲しい事態が起きないよう、
ひとりひとりの飼い主さんに、出来る事があると思う。

重大な危険を予防する事。例えば『完全室内飼い』だ。


たいていの猫は外に出たがるけれど、
人だって同じ家の中じゃ退屈しちゃうけれど、
閉じ込めて飼うのは可哀想な気もするけれど。

交通事故・虐待者・ネコエイズなどの病気・・・

今のご時世、
猫が自由に闊歩するには、街はあまりに危険なのだ。

悲しい事ではあるが。


退屈な生活も、しばらく続けば、自然に慣れる。
一緒に遊んだり、退屈しのぎのアトラクションを設けるのも良いと思う。

今の生活を守り、お互い幸せにやっていけるように、
怪我や病気を遠ざける事が、いちばん大切なのではないだろうか。



なんだか偉そうにノべてしまいましたが、
B親からの電話で、改めて強く感じた、いち猫バカの想いです。





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最終更新日  2004/08/12 12:34:48 PM
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