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カテゴリ:大人の女性旅
たっぷりの朝食に、あまりの幸福感が重なり、
とにかく動けなくなった私達。 このままのんびりテラスで1日過ごすのはどんなに幸せなことか・・・ 木の実やハーブが植えてあるので、小鳥達がついばみにやって来、 時間が来れば、すぐ近くの鐘楼がロマンチックに鳴り、 ときたま心地よい潮風が吹く・・・ 屋根と屋根の間に見えるのは、早朝の雲をすっかり払い去った青空 ちょっと覗けば、近所のおうちのテラスも見える。 葡萄棚を取り付けたベランダでは、テーブルにフルーツが並び 新聞を広げた初老の男性がゆったり腰を落ち着け、お茶を飲む 猫たちは、きままに各テラスを悠々と渡り歩き、何か興味深げに 物色してまわる。 だけど、、私達は1週間もここには居ない。 明日の夕方には、ここを発つのだもの。 さて、、、と、城壁を一回りすることにしよう。 準備して出かけたのは、もうすっかり日も昇り 日差しも暑くなりかけてました。 貸し部屋から城壁のメイン入り口まではゆっくり歩いたって10分そこそこ。 だけど。。。 あまりの人の多さに若干閉口。 き、、昨日より多いじゃんか・・ しかもドイツ人、フランス人、アメリカ人の『団体観光客』がほとんどを 占めてる。 胸にまあるいシールをつけて中年男女がひたすら 説明を聞きながら歩き回る。 城壁のところにも若干人だかり。 幸い団体が入ったところだったらしく、受付は空いてたので 早速、チケット買って入壁(って言葉ないと思うけど。。) 急な石畳の階段を一個一個登って行く。。。 しかも結構狭い。 上まで行って、振り返る。。。と、あの景色が! そうなんです。私が雑誌で見て一目惚れしてしまった あの景色が 目の前に広がった 思わず息が詰まる。 私が、「旅」というものを意識しはじめたのは 高校生の時に短期留学したアメリカだった 初めての海外と言う事もあり、何を見ても刺激的で感動してた。 全てのモノを「どうやったら長い間、自分の中に記憶しておけるだろう」と 闇雲に写真を撮りまくり、人に話しかけ、なんとか少しでも多く 自分の脳裏に焼き付けようとした。でもそんな努力は全く必要なく、 「旅の感動」は自動的に自分自身の中に蓄積される。 忘れもしない、感覚。 未だに十数年経つ 未だに、その時の感覚は呼び起こされる。 これが「旅」と言う事なんだ、と。 次に、再びこの感覚を得たいと思った。 自ずと「旅」に携わる仕事に就く事になった・・・ それから20年近く。 旅したのは、幾度と知れず、幾国と知れず もちろん、それぞれに違った「慕情」を残して来た。 なのに、最近の旅では 忙しさのあまり、本来私が持つ概念から成り立つ「旅」と言うよりは 仕事の「旅」となっていた気がしてた。 でも今回は違う。 私自身が、 イメージし、 慕い、 欲望し、 現実化し、 手に入れた「旅」の感動 「旅」と言う感覚的な行動を愛してやまないのは、 この先も変わりないでしょう しかしそれは、私にとって なぜか『ノスタルジィー』に近い感覚だったりします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月18日 11時00分35秒
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