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カテゴリ:化学のおもしろさ
「コンブから単体のヨウ素を取り出す」という実験に参加させてもらいました。化学の面では「ヨウ素の性質」「酸化還元反応」「ろ過や蒸留の確認」などたくさんの内容が盛り込まれています。また、生物の面からもヨウ素と甲状腺ホルモンの関係、海藻からの栄養摂取について学ぶことができ、化学生物2科目選択者にとってはより理解が深まる実験です。食材から化学の教科書でしか出て来ないような物質が単離できるという驚きもあるようです。
(1)コンブ10g(もちろん乾燥)をハサミで細かく切る。 (2)バーナーを用いて直火で焼き、灰にする。(この時点で1時間終了) (3) (2)を乳鉢ですりつぶし、ビーカーに移して蒸留水30mlで煮る。煮立って3分したら火を止める。 (4)ろ過する。この時点ではヨウ化物イオンI-になっている。 ろ液の色 (5) 1%デンプン水溶液1ml、希硫酸H2SO4 2ml、過酸化水素水(オキシドール) H2O2 2mlを加える。このときの色の変化を確認する。 硫酸酸性条件下で、過酸化水素によってヨウ化物イオンI-は酸化されて単体のヨウ素I2になる。ヨウ素はデンプンと結びついて紫色を呈する(ヨウ素デンプン反応)のでヨウ素の存在が確認できる。 (6)ろ液を蒸留する。 温度が上がるとろ液中のヨウ素は昇華(ドライアイスのように固体から直接気体になること)して紫色の気体になる。写真ではフラスコにヨウ素の気体が確認できる。(液体の色はヨウ素が昇華したことにより薄くなる。) 気体になってフラスコから飛び出したヨウ素は、ガラス管を通って試験管に移るが、ここで冷却されて固体に戻る。 試験管の壁にくっついているのが単体のヨウ素(固体)。ろ過の段階で収率が決まるが、うまくいけばコンブ10gから耳かき1、2杯のヨウ素がとれる。 ヨウ素はうがい薬の「イソジン」にも含まれており、単体のヨウ素はイソジンの香がします。これを使った実験と、ヨウ素の昇華をもっと明確にご紹介したいので後日フリーページにまとめます。今回の実験の反応式や、ヨウ素とホルモンの関係についても、フリーページに掲載したいと思います。わたし自身非常に勉強になりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.13 14:58:04
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